「ディフェンスをハードに」日本代表のシューター辻直人が感じる課題と手応え

2018/06/18
日本代表
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文=鈴木健一郎 写真=鈴木栄一

「合わせた動きはもっと精度を高めないといけない」

昨日の韓国との国際強化試合、日本代表は87-99で敗れて連勝を逃した。前半はリードしながらも踏ん張り切れない悔しい逆転負け。韓国の40分間を通したインテンシティの高さ、試合中のアジャスト能力に屈する形となった。

日本代表のシューター辻直人は、19分のプレーで3ポイントシュート2本を含む12得点を記録。数字としては及第点だが、「空いたら打てと言われていて、積極的に狙っていった結果としてシュートが何本か入ったので、それは良かったと思います」と語る表情は決して明るくない。

川崎ブレイブサンダースでは攻撃の中心として、3ポイントシュートだけでなくドライブからのアシストなどクリエイトする役割を担っているが、代表で求められているのはピュアシューターとしての役割。辻に打たせるセットも多くはなく、「ピックで崩して、誰かがアタックした時にスぺ―スを取って。今はそれをベースにしてやっています」と自身の動きを説明する。

川崎で長く一緒にプレーするニック・ファジーカスがセンターに入ったことでやりやすいのは間違いないが、代表になるとコンビネーションは変わってくる。「相手の嫌なところにいてくれますし、そこを起点としてオフェンスとしては攻めやすい。今日もディフェンスはニックに寄っていて、そこへのパスでターンオーバーをいくつかやってしまったんですけど、寄るということは逆サイドで空くってことなので」

だからこそ、そのメリットを最大限に生かす連携を辻は考えている。「今までは自分たちが作ってそのままシュートというのが多かったんですけど、あの2人(ファジーカスと八村塁)が崩してくれるので、それに合わせた動きはもっと精度を高めないといけない」

「信頼という部分ではまだ勝ち取っていない」

コンディションは決して良くはないが、できる限りハードにプレーした、というのがこの試合での辻のプレーの印象だ。ただ、インテンシティの部分で韓国にやられた部分を辻は悔やむ。「常にハードなディフェンスをするのが韓国の持ち味で、そこはハードでした。でも何より、リバウンドのところ、リバウンドからの球際のところで自分たちが取れなかった。球際やディフェンスで甘くなってしまう時間帯が長かったと感じます。その隙を突くのが韓国の強さでもあるので、ここでぶつかられて点差をつけられました」

辻個人にとって代表での課題はいかにハードなディフェンスをするか。「第1戦では自分に求められているディフェンスのハードさだけを意識していたので、シュートよりディフェンスがメインにする中でいつもより良いディフェンスができたと思います。今日はオフェンスを積極的に行くと決めていて、そこでディフェンスのハードさが欠けていたのは反省しないといけない」

辻はまだ代表の12人枠に入るだけの信頼を勝ち取っていないと感じている。激しいディフェンスをベースとし、その上で自らスペースを見いだしシューターの役割を果たすことが、辻が代表で活躍する道だ。「3ポイントシュートを求められるので、今日もコーナーから1本外してしまいましたが、相手がゾーンディフェンスを仕掛けるところとかで決めれるようになればもっと信頼を得て、6人目、7人目のプレーヤーになれると思います」

「信頼という部分ではまだ勝ち取っていない」と語る辻。それでも、3ポイントシュートという武器を持たずにオーストラリア、チャイニーズ・タイペイとのWindow3に臨むことは考えられない。辻個人のコンディションを高めるとともに、シューターとしての才能を最大限に引き出す連携の確立も望まれる。