寺園脩斗

外国籍選手不在の奈良を、運動量とパワーで圧倒

三遠ネオフェニックスは昨日、2020-21シーズン最初のプレシーズンゲームをバンビシャス奈良と戦った。

三遠は外国籍のネナド・ミリェノヴィッチ、カイル・ハント、ステヴァン・イェロヴァツに加えてアジア枠のサーディ・ラベナが来日できていない状況で、先発は寺園脩斗、川嶋勇人、北原秀明、西川貴之、太田敦也と全員が日本人選手。奈良も同じ状況でベンチ入り選手まですべて日本人選手となった。

試合は長谷川智伸のミドルジャンパーで奈良が最初の得点を奪ったものの、その後は三遠が圧倒した。太田のスクリーンを使って寺園と川嶋が簡単に前を向く。特に今シーズンからキャプテンに就任した寺園は出だしからアグレッシブに得点を狙うプレーでチームに勢いを与えた。この勢いに押し込まれた奈良は、唯一のポイントガードである大塚勇人が試合開始から立て続けにファウルをしてしまったことも重なり、三遠がオフェンスの主導権を握った。

外国籍選手の入国が認められたとしても、開幕までにどれだけチームにフィットできるか分からない状況で、ベテランの太田の働きも光った。外国籍選手不在の奈良がサイズで対抗できなかったこともあるが、太田は運動量でもフォワード陣に負けず、幅を生かしたスクリーンでズレを作り出してはゴール下にダイブしてチャンスを呼び込んだ。ディフェンスではペイントエリアににらみを利かせ、奈良の攻めを外一辺倒に追いやる。相手の速攻にも素早く戻ってリバウンドを抑えるなど、精力的にプレーした。

ベンチから出た山本柊輔も巧みな動きで奈良を相手にイニシアチブを取り、また『外国籍選手追加契約ルール』でチームに加わったばかりのアンドレ・マレーとジージオ・ベインが入ると高さとパワーはさらに強化された。マレーは身体が絞れていないようにも見えたが動きは軽快で、3ポイントシュートにリバウンドと活躍。即戦力としての期待に応えられそうだ。また同じく短期契約ルールで加入した下山貴裕も、太田とのインサイドの連係はチームに合流したばかりにしては上々。良いスタートを切った。

前半で58-21と大差を付けた三遠は、その後も奈良を圧倒。終盤はややペースを落としたものの101-50とダブルスコアでの快勝を収めている。

奈良は外国籍選手不在という状況はあったにせよ、ホームで悔しい大敗。長谷川智伸は「50点差は恥ずかしい結果。間橋(健生)さんの求めるバスケットにエクスキューションしていかないと勝てない」と反省を語る。あえて収穫を挙げるならチームトップの14得点を挙げた長谷川の活躍、またベンチから出て三遠の勢いに身体を張って抗った伊藤大和の奮闘だろう。

快勝を収めた三遠にしても、相手に外国籍選手がいればまた違う展開になるはず。どの選手も身体のキレは良く、コンディションはすでに仕上がっていることが確認できた。ただし外国籍選手の合流が遅れるダメージは相当大きいはず。開幕までに新戦力をどれだけフィットさせてチーム力を高められるかが、シーズン序盤を左右しそうだ。