文=丸山素行 写真=FIBA.com

エストニアの高さに屈し初戦を落とす

本日3×3ワールドカップが開幕した。Bリーグから3×3男子日本代表に選出された原修太(千葉ジェッツ)は体調不良によりエントリー変更。銅メダルを獲得したアジアカップのメンバーである小松昌弘、鈴木慶太、落合知也、野呂竜比人の4人で試合に臨むことになった。

日本(15位)はスロベニア(2位)、ポーランド(7位)、エストニア(10位)、インドネシア(18位)と同じグループBに属した。総当たり戦を行い、上位2チームが決勝トーナメントに進出できるレギュレーションとなっている。

初戦の相手はエストニア。落合がドライブから難しいバンクシュートを決めて先制すると、野呂の思い切りの良い2ポイントシュートが決まり日本が先手を取った。その後もタイトなディフェンスでファンブルを誘発するなど攻守に積極性が出る。

しかし、エストニアは劣勢に立たされても動揺せず、高さとフィジカルで反撃。5分を残し7-7と互角の展開へと持ち込まれる。こうなると立ち上がりから飛ばした日本は足が続かず苦しくなってくる。得点しても素早い攻守の切り替えからゴール下にパスを送られ簡単に奪い返されてしまう。またオフェンスリバウンドを奪われゴール下を許し、ピック&ロールでマークを外しても後ろからブロックショットを浴びるなど、平均身長199.5cmの高さの前に劣勢を強いられた。

残り41秒、インサイドアウトからノーマークを作られ、2ポイントシュートを許し10-16。日本に逆転する力は残されておらず、初戦を落とした。

フィジカルの差を埋められずノックアウト負け

初戦の約2時間後に行われた第2戦は、FIBAランキング2位の強豪スロベニアが相手。2試合の空き時間があった日本に対し、スロベニアは連戦で序盤は身体が重く、ここに付け入る隙があるとみて積極的にシュートを放つ。野呂、鈴木の連続2ポイントシュートが決まり、開始1分30秒で4-1と先制攻撃に成功した。

だが、見た目で明らかなほど身体の厚みが違うフィジカルの差がここから出てくる。強靭なインサイドプレーで逆転され、鈴木がドライブから難しいリバースレイアップをねじ込み8-8の同点に追いつくも、直後ダブルスクリーンからノーマークを作られ、2点シュートを許した。

インサイドで優位を作れない日本は外角のシュートを多投するが精度が上がらず、オフェンスリバウンドも奪えないため淡泊な攻撃が続いてしまう。一方のスロベニアはフィジカルな1対1で得点を重ね、ヘルプが来れば外にさばいて2点シュートを決める横綱バスケを披露。みるみる点差は離れ、残り14秒で2点シュートを許してノックアウト負けを喫した。

日本は2連敗スタートとなり、グループリーグ突破に黄色信号が灯った。明日は休養日となり、10日にインドネシア、ポーランドと対戦する。