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あと2回のテクニカルで出場停止だが「俺は変わらない」

ウォリアーズとキャバリアーズによるNBAファイナルは、第3戦までを終えてウォリアーズが3勝0敗と連覇達成に王手をかけている。NBA史上、0勝3敗に追い詰められたチームが7戦で勝敗を決めるシリーズで逆転勝利を収めた例はない。

8日にキャブズ本拠地クイックン・ローンズ・アリーナで行われる第4戦が今シーズン最後の試合になる可能性もある中、ウォリアーズの『屋台骨』ドレイモンド・グリーンは、普段と変わらぬ姿勢で試合に臨むと話している。

グリーンは、2018年のポストシーズンで現在まで5回テクニカルファウルを受けているため、もしあと2回受ければ累積テクニカルファウルにより1試合の出場停止処分が科される。第4戦の前日に「あと1試合のつもりでプレーする」と語ったグリーンは、累積テクニカルファウルについても「あと2回は大丈夫ってことだ」と意に介していない。「自分のプレーをするだけ。だからこそ今の自分がある。一度のテクニカルファウルで変わるようなことはないよ。もしそんなことになるなら、ロッカーに下がるさ」

グリーンは、2016年のファイナルで痛い経験をしている。キャブズとのファイナル第4戦でレブロン・ジェームズともつれてコートに倒れた後、レブロンの股間付近を叩くような行為を取り、フレイグラウントファウルを科された。累積フレイグラントファウルにより第5戦で出場停止となったグリーンだが、同年のファイナルは、グリーン不在の第5戦にキャブズが勝利したことでシリーズの流れが変わり、キャブズがファイナル史上初1勝3敗から大逆転優勝を収めた。

普段と変わらないプレーをすると言っても、グリーンの胸中には2年前の苦い思い出が残ったままだ。メディアとの会見でも「何が起こっても不思議ではないという気持ちで臨まないといけない。あの(2016年の逆転負け)経験があるから、より集中するのは間違いない」と話した。

前日の第3戦後、3勝0敗で迎えた第4戦で敗れた昨年のファイナルを踏まえ「昨年のシリーズを忘れてはいけない」とコメントしたクレイ・トンプソンと同様に、グリーンの発言からも油断や慢心は感じられない。2015年から続くライバルとのファイナルで多くを学んだ彼らは、あと1勝をあげることだけに集中している。