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セルティックスは貢献に報い、サマーリーグ参加を免除

ジェイソン・テイタムは素晴らしいルーキーシーズンを過ごした。レギュラーシーズン80試合に出場し、平均13.9得点、5.0リバウンド、1.6アシスト。守備に重点が置かれて多くの選手がスタッツを落とすプレーオフでさらに調子を上げ、結果的に19試合の出場で18.5得点、4.4リバウンド、2.7アシストを記録。若い力が躍動したセルティックスを象徴する存在となった。

プレーオフではキャバリアーズの前に敗れたが、レブロン・ジェームズは「NBAのスターになるべくして生まれたタレントだ」という表現で、テイタムの才能を称賛している。

テイタムは激動の1年をこう振り返る。「長いシーズンだった。最初の試合はずっと前のことのように思えるよ。過去にこれほど多くの試合をこなしたことはなかった。終わってみればあっという間だった気もするけど、やっぱり長いシーズンだったよ。NBAの舞台に身を置き、かなりうまくやったつもりだけど、もっとうまくやれることもまだ多いと感じている」

セルティックスでは、ルーキーはサマーリーグに2年出場するのが通例となっているが、球団社長のダニー・エインジはテイタムを特別扱いし、休養を優先させることにした。

99試合に出場したのだから当然にも思えるが、『Boston Herald』によれば昨シーズンに95試合(レギュラーシーズンで78、プレーオフで17)に出場したジェイレン・ブラウンは2年目のサマーリーグにも送られている。「ジェイレンは試合数こそ多かったが、プレータイムはそれほどでもなかった。サマーリーグもフルに参戦させたわけではないしね」とエインジは説明する。

プレータイムの合計は3126分。ルーキーの中で比較すると、レギュラーシーズンだけならセブンティシクサーズのベン・シモンズ、ジャズのドノバン・ミッチェルに続く3位の数字だが、プレーオフを合わせるとカンファレンス決勝までフル参戦したテイタムが逆転でトップになる。本来であれば、もう少し時間を掛けてNBAに慣れていくはずだったが、ゴードン・ヘイワードが開幕戦で故障したことでプレータイムが与えられ、テイタムはそのチャンスをモノにした。

いくら若いとはいえ、疲弊していないはずがない。まずは蓄積した疲れを抜くこと。痛めた箇所をケアし、そして来シーズンに向けた肉体強化に取り組む。テイタムは言う。「長いシーズンだから、それにやり方を合わせなきゃいけない。シーズンを通して学ぶためにも、自分の身体に向き合うことが必要になる。コンディションを維持し、より強く大きくなるつもりだ」

テイタムの素晴らしいルーキーイヤーはこれで終わり。だが、彼は『さらに上』を望んでいる。