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走る展開に持ち込み、カリーがチャンスを得点に変える

NBAファイナル、ウォリアーズとキャバリアーズの第2戦。48分間一度もビハインドを背負わなかったウォリアーズが122-103と完勝を収め、ホームでの2試合を終えて2勝0敗とリードした。

主役を演じたのはステフィン・カリーだ。ファイナル新記録となる3ポイントシュート9本成功を含む33得点を記録。レブロン・ジェームズを軸に揺さぶりを掛けるキャブズに対し、完璧なスイッチディフェンスでズレを作らせず、タフショットを打たせては走り、オフェンス優位な状況からキャブズを散々に振り回しては相手の心を折るようなシュートを次々と決めていった。

また脇役もきっちりと役割を果たしている。ケボン・ルーニーに代わり先発に抜擢されたジャベール・マギーは合わせのパスを呼び込んでダンクを連発。18分の出場で6本のシュートすべてを沈め12得点、またショーン・リビングストンはこの試合でも要所を締める働き。15分の出場でこちらも5本のシュートをすべて決め、キャブズに付け入る隙を与えなかった。

キャブズはレブロンに加えてケビン・ラブもシュートタッチが良く、第3クォーターに3ポイントシュート3本の固め打ちで食い下がり、80-90と逆転の望みを第4クォーターにつないだが、その抵抗も長くは続かなかった。

レブロンのチャンスメークから他の選手が放つシュートの成功率が上がらず、反撃も単発に終わってしまう。第4クォーター最初の得点はレブロンが正面から沈めた3ポイントシュートだったが、この直後にカリーが3ポイントシュートを2本連続で決める『倍返し』。カリーの外を警戒すればガラ空きのゴール下を狙われる。そうでなくともタフショットを打たされてはウォリアーズに走られるのだから止めようがなかった。

残り5分44秒、カリーがラブのファウルを受けながら放った3ポイントシュートをねじ込み、ボーナススローも沈めて109-93。これで早々に勝負を決めてしまった。残り4分の時点でキャブズはレブロンをベンチに下げて白旗を掲げている。

ファイナルでの1試合における3ポイントシュート成功数はレイ・アレンの「8」がこれまでの最多記録だった。前述の4点プレーが8本目の3ポイントシュート。カリーはキャブズが主力を下げた直後に新記録となる9本目を決め、悠々とベンチへ引き上げた。

試合終了直後に新記録について質問されたカリーは「シューターにとっては特別なこと」と偉業達成を喜んだが、続けてマギーとリビングストンの貢献に触れている。「彼らは、どんな役割でもこなせるよう準備している。ジャベールはチームに力を与えてくれるし、ショーンは落ち着きを与えてくれる。クリーブランドでも同じ集中力を保って、目の前の1勝に集中したい」

屈辱的な完敗を喫したキャブズは、ホームに戻る6月7日の第3戦で巻き返しを図る。