ナッシュにとって「適切なタイミングが訪れた時」が到来
2020-21シーズンの優勝候補に挙げられているネッツが、新たなヘッドコーチとして驚きの人物を招聘した。2005年と2006年にNBAシーズンMVPに輝き、引退後の2018年にバスケットボール殿堂入りを果たしたスティーブ・ナッシュと4年契約を結んだ。
ネッツは以下の声明を発表し、ナッシュのヘッドコーチ就任を正式に発表している。
「スティーブをネッツファミリーに迎え入れることができて興奮している。今後の成功、有意義なパートナーシップを構築できることを楽しみにしている。彼は球団が思い描く将来のビジョンを共有でき、地元コミュニティのために力を尽くすという我々にとって柱となる方針を体現している。スティーブとの仕事をこの上なく楽しみにしている」
ネッツの新ヘッドコーチ候補には、タロン・ルーやジェイソン・キッドの名前が挙がっていた。昨年のオフにケビン・デュラントとカイリー・アービングを獲得したネッツは、両エースが万全の状態で復帰する2020-21シーズンに照準を合わせてきた。
ナッシュはNBAでのヘッドコーチ経験はないものの、以前にウォリアーズで選手育成コンサルタントを務めた。2016年にはフリーエージェントとなったデュラントからウォリアーズ移籍に関して相談を受けた際にアドバイスを送るなど、デュラントとの関係性も良い。
来シーズンのネッツが優勝争いに加われるかどうかは、デュラントとアービングが共存できるかにかかっている。デュラントとアービングはどのチームも欲しがるスーパースターだが、チームをまとめられないヘッドコーチの下では不協和音の発信源にもなりかねない。その点で言えば、現役時代に残した実績、カリスマ性ともにナッシュは申し分なく、デュラントとアービングも敬意を払うだろう。
ナッシュはヘッドコーチ就任に関して、次のコメントを発表している。「指導者としての道は、適切なタイミングが訪れた時に追い求めたいと思っていた。ここブルックリンで、素晴らしい選手、スタッフと仕事ができることを光栄に思っている」
NBA史に残るポイントガードとして活躍したナッシュがヘッドコーチとしても成功を収められるかどうか、来シーズン開幕が待ち遠しい。