「自分の役目は勝つために必要なインパクトを与えること」
プレーオフセカンドラウンド、ヒートvsバックスの第2戦は同点で迎えたラストポゼッションにヤニス・アデトクンボからシュートファウルを誘発したジミー・バトラーがフリースローを2本成功させ、116-114で勝利した。
試合は第1クォーターで9点のリードを奪ったヒートが主導権を握り続けた。1ポゼッション差に迫られることもあったがその都度跳ね返し、最終クォーター残り1分56秒にはバム・アデバヨがフリースローを沈め、111-102とリードを保った。
だが、ここからバックスは驚異的な粘りを見せる。ヤニス・アデトクンボが隙のないヒートディフェンスを切り裂き、残り15秒にはダンクを決めて4点差に。さらにこの直後のリスタートでジミー・バトラーにダブルチームを仕掛けてバッドパスを誘発。ブルック・ロペスがボールをカットし、そのままゴール下を決めて2点差に迫った。
そして、ファウルゲームを仕掛け、バトラーが1本を外したことで望みを残したバックスは、3ポイントシュートを放ったクリス・ミドルトンがファウルを誘発し、これで得たフリースローをすべて沈め、残り4.3秒で同点に追いついた。
それでも最後に勝利の女神がほほ笑んだのはヒートだった。ラストプレーを託されたバトラーはステップバックシュートを放ち、ブザービーターを狙った。アデトクンボがシュートチェックに飛び、試合終了と同時にファウルコールが吹かれた。シュートは外れたが、このファウルが認定され、残り時間0秒でフリースローを獲得。そして、バトラーが2本とも成功させ熱戦に終止符を打った。
第1戦ではクラッチタイムに勝負強さを発揮し、キャリアハイの40得点を挙げてチームを勝利に導いたバトラー。この試合では13得点に留まったが6アシスト、3スティールと特にディフェンス面での貢献が随所に見られた。バトラーもそうした数字に表れない部分に誇りを持っている。
「自分の役目は1試合40得点ではなくて、勝つために必要なインパクトを与えること。今日の試合では、攻守両面でそれを実行できたと思っている」
ヒートは先発の5人を含む7人が2桁得点を挙げ、出場した10人全員が得点を記録。攻守に奮闘したバム・アデバヨが終盤にファウルアウトとなったが文字通りの全員バスケでこの難局を乗り切った。
バトラーも全員がハードワークをするチームに自信を深めている。「ウチには得点を取りにいくことを怖がる選手はいない。相手は素晴らしいチームだけれど、第3戦も勝てると思っている」