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大きな1勝を挙げたロケッツだが、クリス・ポールがケガ

2勝2敗で迎えた西カンファレンス・ファイナル第5戦。トヨタ・センターでの一戦に勝利したのは、タイトな守備でウォリアーズを封じたロケッツだった。

第2クォーター中盤までに2桁のリードを奪ったロケッツだが、そこからウォリアーズの反撃を浴びて45-45の同点で前半を折り返す。ハイスコアリングが持ち味の両チームとしては、かなりのロースコアの争いだ。しかし、これがNBAファイナル進出が懸かった戦いだ。

後半は6点差以内の攻防が続き、ロケッツが第4クォーター残り1分21秒にエリック・ゴードンの3ポイントシュートで95-91にすれば、ウォリアーズはドレイモンド・グリーンがお返しの3ポイントシュートで94-95の1点差に迫る。最終盤まで一進一退の攻防が続いた中、ロケッツにアクシデントが発生。ポイントガードのクリス・ポールが、右ハムストリングを負傷したのだ。ポールは残り22秒でクリント・カペラと交代し、ベンチに下がることになった。

トレバー・アリーザがフリースロー2本を決めきれず、96-94とロケッツの2点リードで迎えたラスト10秒。リバウンドを奪ったウォリアーズがタイムアウトを取り、逆転に向けたプレーを準備。ここまでしぶとく粘ってきたウォリアーズに流れた来ていたように見えたが、この勝負どころでグリーンが痛恨のミスを犯してしまう。

残り3.4秒、パスを受けようとしたグリーンがボールをファンブル。これをゴードンに奪われて万事休す。グリーンはすぐさまファウルで止めるも、ゴードンはこれで得た2本のフリースローを落ち着いて決め、ロケッツが98-94で勝利した。

これでシリーズ通算3勝2敗、ロケッツが王者ウォリアーズを追い詰めたが、気になるのはクリス・ポールのケガの状態だ。中1日で敵地へと移動して第6戦を迎える過密日程で、欠場の可能性もゼロではない。ポールは会見に出席しなかったが、ハーデンは試合をこう振り返っている。「シュートは決まればラッキーだけれど、ディフェンスは違う。最近そうしているように集中してやれれば、勝つチャンスは出てくる」とハーデンは答えた。

ロケッツでは、ゴードンがベンチから24得点、ポールが20得点7リバウンド6アシスト、ハーデンが19得点、カペラが12得点14リバウンドで勝利に貢献した。

グリーンは終盤のボールロストについて「点を取らなきゃいけない場面でボールを失った。それ以上に言うことはないよ」と、手短に語った。カリー、ケビン・デュラント、クレイ・トンプソン、グリーンが中心のチームが誕生して以降、ウォリアーズがプレーオフで追い詰められたことは一度もなかった。『打倒ウォリアーズ』のために結成されたロケッツも手負いの状態ではあるものの、シリーズの流れはロケッツに傾きかけている。

果たして第6戦で今シリーズが決まってしまうのか。26日の一戦からも目が離せない。