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守備職人のタッカーがキャリアハイの22得点

5月16日にトヨタ・センターで行なわれた西カンファレンス・ファイナル第2戦。第1戦とは打って変わり、ホームのロケッツがボールを動かすスタイルでウォリアーズを翻弄し、127-105で勝利した。

ロケッツはジェームズ・ハーデンとエリック・ゴードンがそれぞれ27得点を記録。伏兵PJ・タッカーもプレーオフでのキャリアハイとなる22得点、ベテランのトレバー・アリーザも19得点を決めてオフェンスの一端を担い、シリーズ初勝利に貢献している。

守備に優れ、スポットアップからの3ポイントシュートを得意とするタッカーは、試合後「ジェームズ、クリス(ポール)、エリックが相手の注意を引き付けてくれた」とコメント。また「すべては守備から始まる。守備からチームのプレーも変わるし、試合展開も変わる」とも語り、ディフェンスの重要性を説いた。

第2戦でのロケッツを象徴するプレーは、第2クォーターに見られた。第2クォーター残り4分24秒、ハーデン、ゴードン、ポール、アリーザを経由してゴードンが3ポイントシュートを決めたシーンだ。

ボールを動かし、エキストラなパスを選択してオープンな選手を探す。良いリズムが生まれることでシュート成功率も上がり、オフェンスのペースも上がる。このスタイルこそ、ロケッツの真骨頂だ。ロケッツは前半だけで10本の3ポイントシュートを成功させて試合をコントロールすると、王者ウォリアーズを相手に後半も二桁リードをキープし続けて勝利し、対戦成績を1勝1敗のイーブンに戻した。

ヘッドコーチのマイク・ダントーニは、「誰が相手でも、どこで試合をしても、我々のスタイルでやれれば勝てる」と、快勝を喜んだ。

第1戦で37得点を記録したケビン・デュラントは、第2戦でもゲームハイの38得点を記録。しかし、ステフィン・カリーとクレイ・トンプソンの『スプラッシュ・ブラザーズ』は、ロケッツの堅守の前に沈黙。カリーの3ポイントシュートは8本中1本のみの成功で、トンプソンはフィールドゴール成功率27%で8得点と低調だった。 デュラントは「相手は第1戦より落ち着いていた。第1クォーターが最も重要で、エリック・ゴードンが大きな3ポイントシュートを2本成功させた。彼のシュートがロケッツを落ち着かせたんだ」と、勝敗を分けたポイントを振り返っている。

1勝1敗でヒューストンでの第1ラウンドを終えた今シリーズは、20日からオラクル・アリーナに場所を変えて第3、4戦が行われる。王者を相手にしても、自分たちのスタイルを遂行できれば、互角以上の戦いができることをあらためて証明したロケッツ。今日と同じようなパフォーマンスをアウェーで披露できるかに注目したい。