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キャブズは0勝2敗でホームに戻り、逆襲を期す

セルティックスとの東カンファレンス・ファイナル初戦から2連敗を喫したキャバリアーズ。5月15日にTDガーデンで行なわれた第2戦では、レブロン・ジェームズが40得点超えでトリプル・ダブル(42得点10リバウンド12アシスト)を達成するも、94-107で敗れた。

ホームのセルティックスが違いを生み出したのは第3クォーターだった。フィールドゴール成功率56%を記録し、36-22でキャブズを圧倒。この差を縮められなかったキャブズは未勝利でホームに戻り、第3戦から仕切り直しを図らなければならなくなった。

第2戦で先発に起用されたセンターのトリスタン・トンプソンは、キャブズのディフェンスに対する意識に警鐘を鳴らしている。第2戦後「守備がとにかく酷い。ブロン(レブロンの愛称)は得点やリバウンドで数字を残すけれど、守備で相手を抑えられなければオープンな状態で3ポイントシュートを決められてしまう」とコメント。「リズムにも乗せることになるし、良い気分でプレーされてしまう。カンファレンス決勝で守備が機能しなければ勝てない」と続けた。

第2戦では、後半のオフェンスが停滞したのもキャブズにとって誤算だった。特に第3クォーターは22本のシュートを放ち、わずか9本しか決められなかった。トンプソンは言う。「相手の方が動きが活発だった。彼らは統率されたチームで、指導が行き届いている。守備で相手の思うつぼにさせられた。適切なカバーリングができなければ、セルティックスは弱点を突いてくる」

リーグにより公開された動画では、自分で守るだけでなくチームメートに声をかけてチームを立て直そうとするトンプソンの奮闘ぶりが分かる。「相手をよく見ろ」、「このまま行こう、良いアタックだった」、「落ち着こう」、「前半を良い形で終わらせよう」、「追い込め、ステップアップしろ、スイッチだ」、「パンプフェイクに引っかかるなよ」……。

シリーズが始まる前の時点では、戦力ではキャブズの方が上と評価された。しかし、知将ブラッド・スティーブンズの策が当たり、アル・ホーフォードが要所を締めつつ、新人ジェイソン・テイタム、マーカス・スマート、ジェイレン・ブラウン、テリー・ロジアーが恐れず、生き生きとプレーしている。

トンプソンは、挽回する方法としてコミュニケーションとフィジカルプレーを挙げる。「とにかくコミュニケーションが大事。それに相手がフィジカルなプレーを仕掛けてくるのは分かっているから、対応しないといけない。相手にはハードにプレーできる選手が揃っている。それが彼の強み。相手のフィジカルに対応する準備が整っていないのなら、プレーなんてできやしない」

クリーブランドに戻って続くシリーズ第3戦で修正できなければ、キャブズは崖っぷちに追い詰められる。トンプソンが指摘するポイントが改善されるかどうか、19日の試合に注目したい。