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退任を惜しむ声も、ラプターズとは一区切り

今シーズン球団史上初の東カンファレンス1位通過、5年連続のプレーオフ進出、在任7年で320勝238敗という戦績を残したものの、ラプターズは指揮官ドウェイン・ケーシーを解任した。

今のラプターズの礎を築き上げた指導者に対する非情な決断に、ファンは疑問を投げかけている。しかしケーシーは前指揮官としてけじめを付けた。そして、7年間サポートしてくれたラプターズファンに宛てた手紙を用意し、それを『The Star』が掲載。「トロントの皆さんへ」と題された手紙の内容は以下の通りだ。

ありがとう。

ラプターズを支えてくれているトロント、カナダのファンに御礼を言いたい。そして私の家族を心から歓迎してくれ、この7年間接してくれたた皆さんに感謝している。このチームをプレーオフ・コンテンダーへと成長させるプログラムを進めている間も、エア・カナダ・センターで応援してくれたファンの皆さんに感謝している。冷たい雨が降ってもジュラシック・パーク(本拠地前のメープルリーフ・スクエアの愛称)に集まりチームを応援してくれた皆さん、自宅からも試合を見てくれた皆さん、ともに戦う中で変わらぬサポートをくれた皆さんに感謝している。

アメリカ人の私たち家族に、カナダ流の生活の仕方を教えてもらい、感謝している。人には礼儀正しく接し、お互いを思いやる方法を教えてくれてありがとう。この土地で得た多様性は、自分たちが取り入れ、感謝すべきことだと思っている。お互いを理解する上で、互いの文化について学ぶことは大切だ。私の子供たちの安全を確保してくれ、大切に扱ってくれ、快適な暮らしをさせてくれて感謝している。言葉、行動、全ての人間の人権を守る法律。教育と努力をもって目標を達成することの大切さを教えてくれた国で過ごしたこの7年は、子供たちの人間形成において重要な意味を持った。そのことに対する感謝の気持ちは、言葉で言い表せられないほどだ。

ケーシーの解任を決めたマサイ・ウジリGMは「彼ほどの人物に出会ったことはない。彼以上の人物とこれから仕事ができるかも分からない」と、ヘッドコーチ解任を伝えた会見で、複雑な心境を吐露。まだ新ヘッドコーチ候補の具体名は伝えられていないが、ラプターズは次の段階に進むため、球団にとってもっとも難しい決断をした。ケーシーが作った基盤を誰が引き継ぐのか、来月のドラフト前には発表されるであろうラプターズの人事に注目したい。