ガソル獲得でより強固になったインサイド
歴代最高のパワーフォワードとの呼び声高いティム・ダンカンの引退というビッグニュースから一夜が明けた。
全盛期を過ぎてはいたが、スタッツの面でも精神面でも、ダンカンがスパーズにとってまだまだ貴重な戦力であったことは言うまでもない。しかし、20年前にデビッド・ロビンソンがケガで全休したシーズンのように、スパーズは一気に成績を落としてしまうのではないかと問われれば、答えはノーだ。
それはパウ・ガソルを獲得したからだ。ガソルはプレースタイルもダンカンと似ており、スタッツに関しても遜色ない。というより、最近のスタッツだけを見ればガソルの方が優秀である。
今シーズンは16.5得点、11.0リバウンド、4.1アシスト、2.03ブロックを記録。また近年は3ポイントシュートも会得し、16年目ながら成長の意欲を感じさせている。
ボリス・ディーオウとデビッド・ウェストの放出は痛いが、マジックから7フッターのセンタードゥエイン・デッドモンを獲得。ラマーカス・オルドリッジ、ガソルのバックアップを務める選手もしっかり補強できている。
ダンカンとともに引退が噂されたエマニュエル・ジノビリは最低でももう1年現役を続けることを表明し、リーグ屈指のシックスマンを失わずに済んだ。
予想先発は下記のとおりだ。
G トニー・パーカー
SG ダニー・グリーン
F クワイ・レナード
PF ラマーカス・オルドリッジ
C パウ・ガソル(ドゥエイン・デッドモン)
見ての通り豪華なラインアップ。そして、ベンチから流れを変えられるジノビリ、パトリック・ミルズ、カイル・アンダーソン、レイ・マッカラムを擁し、バックコート陣は充実している。
ディーオウとウェストの放出で4番、5番のベンチメンバーがやや心もとない気もするが、名将グレッグ・ポポビッチには問題にならないのであろう。
この先もしばらくはウエストの強豪として君臨しそうだ。