満身創痍でも堅守復活、アルバルク東京が敵地で琉球を下して前日の雪辱を果たす

2018/04/30
Bリーグ&国内
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文・写真=鈴木栄一

田中大貴と菊地祥平を欠きながら果敢なプレーで勝利

4月29日、アルバルク東京が敵地で琉球ゴールデンキングスと対戦。前日は前半だけで50失点を喫し、60-77と完敗したA東京だが、この日は持ち味の堅守を取り戻し75-61と快勝している。

第1戦では体調不良ながら強行出場した田中大貴が、やはり状態が悪く試合前に1人で帰京、前日の試合で左足を負傷した菊地祥平も欠場。さらにザック・バランスキーもふくはらぎのケガの悪化でプレータイムを制限せざるを得ない状況だった。しかし、その中でも第1戦の負けから見事なカムバックと、リーグ屈指の強さをあらためて示している。

第1クォーター、琉球はハッサン・マーティンの得点で11-6と先行。しかし、ここからA東京はアレックス・カークの連続得点などで追い上げ、15-15でこのクォーターを終える。そこからディフェンスの強度をさらに上げ、琉球のシュートを14本中4本成功のみに抑える。さらにオフェンスでは安藤誓哉などがゴール下に積極的にアタックして得点を重ね、34-26で前半を終える。

第3クォーター、琉球は岸本隆一の3ポイントシュートにより残り約6分半で2点差にまで追い上げる。だが、A東京はここで踏ん張って同点にはさせない。そして残り約4分からカークが速攻からバスケット・カウント、直後に竹内譲次が3ポイントシュートを沈める連続得点で、試合の流れを再び自分たちに引き寄せ53-48とする。

勝負の第4クォーター、琉球は残り7分に岸本の3ポイントシュートで3点差と迫るが、A東京もカークが入れ返すなどしっかりと応戦する。そして、残り約3分半、馬場雄大が得意のゴール下へのアタックでバスケット・カウントを獲得。フリースローもしっかり決めて9点へとリードを広げると、そのまま逃げ切った。

先発起用に応えた『バスケに熱い男』正中岳城

A東京のルカ・パヴィチェヴィッチヘッドコーチは、次のように勝因を語る。「昨日の負けからよく立て直し、勇気を持って気持ちを高ぶらせて戦ってくれました。特にアウェーでは40分間ハードに戦うことが必要です。昨日は第1クォーターの出だしで相手を乗せてしまったのが負けた要因となってしまいました。今日はそこを意識し、ディフェンスを引き締めてできました。オフェンス面でレイアップなどイージーシュートのミスが多かったのを、昨日よりも決めきれたと思います」

冒頭で触れたように離脱者が続いたことには「先週の三遠戦でようやく全員で戦えてほっとした部分がありましたが……」とショックを隠さない。しかし、そんな満身創痍の中でも勝ち切ったことには、「よく耐えてくれました。先発起用したキャプテンの正中(岳城)がステップアップしてくれ、ガードの安藤と小島(元基)もよく穴埋めをしてくれ、結果を残してくれました」と出場メンバーの奮闘を称えている。

指揮官が言及したようにこの試合、A東京を救った一人が正中だ。前日も出場がなく、今日は4月に入ってから初の出場だったにもかかわらず22分の出場で7得点3スティールと攻守にいぶし銀のプレーを披露。

「正中は、僕の中では日本で一番バスケットに熱い男でどんな時でも準備をしていて、日本一練習する選手です。しばらく試合に出ていないで出場するのはキツいのに、しっかりプレーしていました」と琉球の佐々宜央ヘッドコーチも称賛するプレーで、A東京を危機から救った。

「負けていろいろと学び、成長していきたい」

連勝を逃した琉球の佐々ヘッドコーチは、「第3クォーターに入って波が来ましたが、そこでファストブレイクのミスがあるなど、波をつかみきれなかった。特に追いかける展開で、これではA東京のような相手には勝てないです」と敗因を語る。

ただ、敗れた中にもチャンピオンシップに向けてのプラス材料をわずかながら得ている様子だ。「2試合目にあえて挑戦しているところがあり、それが先週の三河戦も含めてしっくりきていないです。具体的なことは言えないですし、まだまだつかみ切れていないですが、収穫はあります。負けていろいろと学び、少しでもあがいて成長していきたいです」

ともに様々な課題と収穫を得たチャンピオンシップ出場チーム同士の対決。A東京はケガ人を抱えながらどう残り3試合を乗り切るのか、これからの指揮官のマネージメントに注目だ。