堅守が売りの両チーム、相手を切り崩すオフェンスを構築した栃木ブレックスが快勝

2018/04/28
Bリーグ&国内
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文=立野快 写真=B.LEAGUE

堅守速攻に加え全員攻撃で栃木が主導権を握る

4月28日、栃木ブレックスvsサンロッカーズ渋谷の第1戦。ディフェンスを持ち味とする両チームの対戦となったが、全員に得点機会を作るパス回しと3ポイントシュートで栃木がSR渋谷を攻め落とし、71-55で勝利した。

第1クォーター、両チームともゴールに果敢にアタックする。序盤にゲームを引っ張ったのは渋谷のジョシュ・ハレルソンで、このクォーターだけで12得点の大暴れ。しかし得点者がハレルソンとベンドラメ礼生に偏った渋谷に対し、栃木は7アシストで6人が得点を記録。全員攻撃で流れを引き寄せた栃木が21-17でリードした。

第2クォーター、両チームともにオン・ザ・コート「1」で外国籍選手による個人技が薄まり、より守り合いの展開に。栃木はオフボールのディフェンスでSR渋谷のリズムを狂わせ、このクォーターの失点を5に抑える。攻撃に転じれば相手の激しいディフェンスをかいくぐり山崎稜がジャンプシュートを、渡邉裕規が2本連続の3ポイントシュートを含む8連続得点を決め、33-22と突き放して前半を終えた。

劣勢を覆すべくハッスルしたSR渋谷の山内盛久

後半に入ってもライアン・ロシター、喜多川修平が3ポイントシュートを確率良く決め、第3クォーターの半ばに45-26とこの試合で最大のリードを奪う。

劣勢の続くSR渋谷だが、ここで流れを変えたのは山内盛久だった。前半はほとんど仕事のできなかった山内がチームにエナジーを送り込み、速攻につながるパスをスティールし、満原優樹の3ポイントシュートをアシスト。直後にバスケット・カウントを引き出すドライブイン、さらにオフェンスリバウンドのルーズボールを追って身体ごとベンチへ突っ込む気迫でチームを盛り立て、39-51までビハインドを縮めて最終クォーターへ。

それでも栃木も勝負どころで試合巧者ぶりを発揮。堅守を取り戻すとアウトサイドの攻めでSR渋谷の流れを断ち切る。SR渋谷は10点差まで縮めるのが精一杯。激しいディフェンスは健在ながら、栃木の堅守を崩すオフェンスの構築には最後まで苦労した。残り1分50秒、山崎がスローインをスティールし速攻に持ち込むとパスフェイクで相手を翻弄し、フリーでの3ポイントシュートを決めて71-55に。その後はスコアが動かず栃木が勝利した。

山崎稜、復活を印象付ける活躍「もっと存在感を」

栃木の勝因は持ち前のプレッシャーディフェンスが機能したこと。もう一つの持ち味であるオフェンスリバウンドで9-13とSR渋谷を下回り、セカンドチャンスポイントは4点に留まったが、この日10得点の山崎が得点に絡むことで堅守から3ポイントシュートで突き放すオフェンスが見られたのは収穫だ。また試合終盤にはロシターと竹内公輔をベンチに置くスモールラインナップも見せ、チャンピオンシップに向けてのテストも感じられる余裕の試合運びだった。

昨年12月3日以来の2桁得点を記録した山崎は「ケガをしていた時はそこが底辺だったので、あとは上がるしかないと思っていた。今日以上に確率良くシュートを決めたいし、ディフェンスでももっと存在感を出したい」と、まだまだプレーに飢えている様子。選手層を厚くし、戦い方のバリエーションを増やす上で、この時期に山崎が復調したのは大きい。

安齋竜三ヘッドコーチは快勝した後にもかかわらず「細かい部分をチャンピオンシップまでに詰めていけるか」とさらなる改善への意欲を語る。チャンピオンシップまであと2週間、苦しい時期を乗り越えた栃木は仕上げの段階に入っている。