今夏フリーエージェントに、復活はどこで?
デマーカス・カズンズがアキレス腱を断裂する重傷を負った1月下旬の時点で、ペリカンズのプレーオフ進出は厳しいと見られた。しかし、アンソニー・デイビス、ドリュー・ホリデー、ラジョン・ロンドを中心にまとまったチームは、西カンファレンス6位で3年ぶりのプレーオフ進出を果たし、上位シードのトレイルブレイザーズとのシリーズでも初戦から2連勝を記録。第3戦からの2試合はホーム開催で、最短で4月21日に1回戦突破を決める可能性も出てきた。
だが、そのベンチにカズンズの姿はない。『ESPN』によれば、彼はリハビリを優先。ロサンゼルスでリハビリを続けていたが、最近になってシーズンオフを過ごす別宅があるラスベガスに移り、週に6日のリハビリメニューをこなしている。
Let the DeMarcus Cousins resurgence begin #0DOUBT
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— New Orleans Pelicans (@PelicansNBA) February 12, 2018
アキレス腱断裂から復帰するまでには、最低でも約1年はかかる。オフにフリーエージェントになるカズンズが来シーズン開幕をペリカンズで迎えるのか、それとも他チームで迎えるかは分からない。確実に言えるのは、カズンズと契約するチームは、伸るか反るかの『賭け』に出るということだ。同じ負傷から完全復活を果たした選手も少なくないが、回復のスピード、復帰後のパフォーマンスレベルは選手個々によって違いが出る。慎重を期してリハビリを続けているカズンズが復活を確信していても、本人が希望しているマックス契約を提示する球団が現れるかどうかは別の話だ。
言うまでもなく、オールスターに4回選出されているカズンズの実力はトップクラス。ただ、キングス時代を見れば分かる通り、カズンズは良くも悪くも何でもこなせてしまう選手だ。サポーティングキャストに恵まれなかったキングス時代には、攻守すべてを一人で解決しようとした意気込みが『エゴ』という悪い形で出た。結果、チームは機能せず、ヘッドコーチとの衝突も繰り返し、ペリカンズに放出された。
昨年はシーズン途中の移籍の難しさもあり、チームはプレーオフ進出を逃したが、カズンズは今シーズンに向けて肉体改造を実行。シェイプアップされた状態でシーズン開幕を迎え、アンソニー・デイビスとの『ツインタワー』が本格的に機能し始めた。負傷離脱する前のケミストリーを判断材料にするのなら、ペリカンズが再契約にGOサインを出しても不思議ではない。またエースのデイビスも、相棒カズンズの残留を願う発言をしている。
レブロン・ジェームズ、ポール・ジョージとは置かれた立場が異なるものの、それでも複数のチームからオファーを打診されてもおかしくはない存在だ。厳しいリハビリを乗り越え、完全復活に期待したい。