「このチャンスを断ることは逃げの選択になってしまう」
本日、京都ハンナリーズは小川伸也ヘッドコーチ就任記者会見を開いた。
京都では今夏、昨シーズンまで主力を務めた選手の多くがチームを離れ、ロスターが大きく変動した。板倉令奈GMはチーム内競争を活性化し、段階を踏んで日本一を目指すと語る。
「日本一を獲るためにプレーをしています。ただ、日本一を掲げても、優勝争いをしているチームであれば現実的な目標ですが、我々はまだその段階ではないと思っています。日本一を本気で目指すチームになるには、本当のプロフェッショナルにならないといけない。プロフェショナルなチームはとにかく必死に競争しています。当たり前のようですが、これが一番難しいことだと思っています。どんな選手であろうが、奪い合ってもらいたい」
そして、「プロフェショナルなチームを構築することができるのは小川ヘッドコーチしかいないと思ってオファーをしました」と、新指揮官の小川に手綱を託した。
小川は自身へのオファーについて「素直に驚きました」と語り、そのオファーを受けるかどうか悩んだことを明かした。「滋賀で尊敬するヘッドコーチと一緒に3年かけてチームを作った中で、コロナで残念な終わり方をしました。もう一度ショーン(デニス)ヘッドコーチと良いチームを作ろうという中でお話をいただいたので、ものすごく悩みました」
昨シーズンの滋賀は若手が成長し、Bリーグ4年目にして初めて勝率5割を超えるなど飛躍を遂げた。それだけに、そのチームを作り上げた小川が悩むのも無理はないだろう。それでも、誰しもに与えられる機会ではないと理解し、ヘッドコーチを引き受けた。「本当に限られた人にしかこういった仕事はいただけない。このチャンスを断ることは逃げの選択になってしまう気がしました。責任のある仕事についたとひしひしと感じています」
戦術面では「ディフェンスとリバウンドとルーズボール。この3つがキーになる」と話し、「京都ハンナリーズのアイデンティティを築くこと。京都ハンナリーズは何なのかをリーグ全体に知ってもらうこと」を1年目の目標に掲げた。
尊敬するデニスヘッドコーチの下で「普段の練習での姿勢やチームメートとのコミュニケーション。目指す方向を一緒に見据えながらやっていくことが重要」であることを学んだ小川ヘッドコーチ。過去の経験を最大限に生かし、新たな京都を作っていく。
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