大阪エヴェッサに加わった逆輸入選手エリエット・ドンリー「どんな形でもいいからチームの助けになりたい」

大阪エヴェッサに加わった逆輸入選手エリエット・ドンリー「どんな形でもいいからチームの助けになりたい」

2020/07/23

エリエット・ドンリー

今夏、大阪エヴェッサは海外で活動していた若手日本人選手を積極的に獲得している。その1人が、ハワイからの大卒ルーキーであるエリエット・ドンリーだ。NCAAディビジョン2のPACウエストカンファレンスに所属するシャミナード大に2年時から編入したドンリーは2年、3年と1試合平均2得点以下と出場機会がほとんどなかった。それが4年生の昨シーズンは平均12.6得点、5.8リバウンドと大きく飛躍し、Bリーグ挑戦の機会をつかんだ。アメリカ人の父、日本人の母を持ち、主に幼少期を過ごした日本でプロバスケットボール選手生活を始める若武者に話を聞いた。

「機会を与えられれば自分の実力を示せると思っていました」

──日本生まれで、大学はハワイですが、これまでの歩みを教えてください。

神奈川の横須賀出身ですが、父親がアメリカ海軍に勤務していることもあり、何度か日本とアメリカを行き来しています。合計すると、主に小さい時に約9年間は日本で過ごしていると思います。アメリカはハワイの後、バージニアで過ごしました。多くの友達がいたし、大学がバスケットボール選手としての僕に興味を持ってくれたので、ハワイに戻りました。

──大阪からオファーが来た時の気持ちを教えてください。以前から将来Bリーグでプレーしたい願望はありましたか。

小さい頃から、どんなレベルでもプロバスケ選手になりたいと思っていました。最初に母がBリーグについて教えてくれ、そこから現実的な目標として日本でのプレーを目指し始めました。元々、大学卒業後にBリーグのトライアウトに挑戦するつもりでした。それが幸運なことにエヴェッサが連絡をくれて加入することができました。連絡をもらった時はとても興奮したのを覚えています。

──大学時代、4年生になって大きなステップアップを果たしました。その理由についてどのように考えていますか。

今の大学には2年生から編入しました。そして、チームには元NCAAディビジョン1でプレーしていた優秀な選手がたくさんいたし、僕自身もまだ試合で活躍できる準備ができていなかったです。3年生の時は、チームとして最初の公式練習で手首を骨折してしまい、シーズンの半分を欠場しました。途中から復帰できたけど、オフに十分なワークアウトをすることができなかったことが影響し、コンディションも良くなかったです。

4年生ではまず夏の間にしっかりトレーニングを積むことができました。十分な準備ができたことは自分でも分かっていて、自信を持ってプレーでき、中心選手の一員としてしっかり貢献することができました。大学では時にチャンスを得られないこともあったけど、機会を与えられれば自分の実力を示せると思っていました。

──自分はどんなタイプの選手で、持ち味はどこにあると見ていますか。Bリーグで活躍するためにどこを改善しないといけないと思いますか?

3番と4番の中間に位置するタイプの選手です。ストレッチ4もこなせるし、ドリブルでボールを運べて、ハッスルしてハードワークができると思っています。そして自分の強みは、バスケットボールの知識です。これまで良いコーチの下で多くを学ぶことができました。オフェンス、ディフェンスともに正しいポシジョンにいてプレーする。バスケIQは高いと思っています。

課題としては、もっと3ポイントシュートを打たないといけないです(昨シーズンは29試合で28本試投し14本成功)。シュート力には自信がありますが、大学時代は本数が少なかったです。チームメートが多く3ポイントを打っていたので、僕にその役割がなかったのはあります。ただ、ワイドオープンになったら決めることはできていました。クイックネスについても高めないといけないです。

また、ストレッチなど身体のメンテナンスは、今までよりも念入りにやる必要があります。これからバスケットボールは仕事になる。身体をちゃんとケアすることも自分の大切な仕事になってくると思っています。

──昨年、平均5.8リバウンドを挙げましたが、全167リバウンドのうち、72本がオフェンスリバウンドと割合が高く、チームトップの数字でした。自分でもオフェンスリバウンドは得意な意識はありますか。

そこは嗅覚に加え、ゴール下で良い動きができていたと思います。味方がシュートを打つ前、ゴール下のスペースを見つけ出してボックスアウトをする。それで相手をジャンプできないようにすることで、リバウンドを取っていく。ポジショニングは大切です。

エリエット・ドンリー

「必要とされるすべてで頑張って貢献したい」

──大学時代、印象に残っている場面はありますか。

具体的な試合というより、チームメートたちと素晴らしい友人になれて、彼らと一緒に勝利を味わえたことが良い思い出です。また、今年のNBAドラフトでトップ5指名濃厚なアンソニー・エドワーズがいるディビジョン1のジョージア大と対戦した全米中継の試合で、ブザービーターで負けたけど互角に戦えたのは素晴らしい経験でした。

──7月に入ってチームに合流しました。プロバスケ選手としての生活がスタートしたばかりですが、どんな感触ですか。

新型コロナウィルスによってシーズンへの準備が難しい状況となっていますが、それを受け入れることはできています。体育館でバスケットボール、器具を使ってウエイトトレーニングができるのはありがたいです。このように素晴らしい施設を使えているのは、プロ生活のスタートを切る上でアドバンテージになっていると思います。また、日本人選手たちは気軽に話しかけてくれるし、いろいろと助けてくれて感謝しています。僕も日本語で積極的に話していきたいです。

──日本で暮らしていたこともあるドンリー選手ですが、好きな日本食やサブカルチャーがあったら教えてください。

好きな日本食はラーメンとお寿司です。音楽はあまり聞かないけど、アニメは結構見ていて『HUNTER×HUNTER』が好きです。あと漫画は英語だけど『ONE PIECE』、『進撃の巨人』を読んでいます。『SLAM DUNK』はアニメも見たし、漫画も読みました。好きな登場人物は三井寿かな。

──Bリーグデビューは数カ月先のことですが、今の時点で何か楽しみにしていることはありますか。

TVで見ていた選手と対戦できるのは楽しみです。例えばアルバルク東京のケビン・ジョーンズはウエストバージニア大学の時、マーチマッドネス(NCAAトーナメント)で活躍する姿を見ていました。そういう選手と対戦できるのはエキサイティングです。また富樫勇樹も彼がモントロスクリスチャン高校でプレーしている姿を見たことがあるので楽しみです。

──プロ1年目となる新シーズンの目標を教えてください。

ルーズボール、リバウンド、ディフェンスなど必要とされるすべてで頑張って、チームの成功に貢献したいです。個人の具体的な目標は特になく、とにかくどんな形でもいいからチームの助けになりたいです。

──最後にファンへのメッセージ、開幕に向けての意気込みを教えてください。

今はできる限りワークアウトをしてスキルを磨き、身体を絞っています。コート外では感染対策として、できるだけ人と接触しないで安全にリラックスして過ごしています。そして、みんなが応援してくれる前でプレーできることを楽しみにしています。

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