JR・スミス

2016年ファイナルの歴史的な大逆転優勝に貢献した間柄

レイカーズと契約したJR・スミスはキャバリアーズ時代からレブロン・ジェームズと苦楽を共にしてきた。チームは変わったが、再びチームメートとして優勝に臨む今シーズン、スミスはレブロンの『変化』に気づいた。7月17日、リモートでの質疑に応じた彼は、キャブズ時代との変化について「今の方が辛抱強い」と語った。

「若い頃は、今よりも怒りっぽかった。良くも悪くも、彼はやり方を変えたんだ。今の方が話しやすいし、付き合いやすい。以前は自分のプレー、チームの勝利に集中しきっていた。でも、今は肩の荷が下りて、彼のままでいられるようだね」

「今はオフェンスもディフェンスも、誰かがミスをしても、彼がすべてを引き受けないといけないわけではない。コーチに任せているのが成長の証だよ。インタビューで、よくレブロンは指導し辛い選手と言われているけれど、それは彼がバスケを熟知しているから。それでも、仕事をする上で彼は誰よりもやりやすい選手だと思うよ」

さらにスミスは「今は、試合展開についてもそうだし、自分のプレーに関しても辛抱強い。もちろん、何か気になることがあれば発言するさ。でも、まず周りに意見を言ってもらって任せている」と、続けた。

レブロンとJRは、1勝3敗と追い詰められた状況から3連勝して史上初の大逆転優勝を果たした2016年のNBAファイナルでキャブズの初優勝に貢献した間柄だ。レブロンにとってキャブズでのラストイヤーとなった2018年のファイナル第1戦では、当時リーグ一強と呼ばれたウォリアーズを相手に、大事な初戦をモノにできたチャンスをぶち壊す『世紀の凡ミス』をスミスが犯し敗れた。レブロンは試合後に右手を骨折するほどの力でホワイトボードを殴打するなど、当時は怒り心頭だったが、彼らは今でも強い絆で繋がっている。

レイカーズでの1年目はプレーオフを逃したものの、今シーズンはアンソニー・デイビスという新たな相棒に恵まれ、レブロンの負担は軽減した。サポーティングキャストも揃い、再開後のシーズンでもレイカーズは優勝候補に挙げられている。

スミスが語ったように、レブロンがこれまでと違う形でチームを優勝まで導けるかどうかに注目したい。