ジャージーを燃やす一部ファンの行動をジョークで止める
フランチャイズを代表するスター選手の移籍がファンに与える衝撃はあまりにも大きい。
2010年、テレビ特番に出演したレブロン・ジェームズが「自分の力をサウスビーチにもたらす」との言葉でヒート移籍を公表した直後、キャブスファンの中にはレブロンのジャージーに火を点け暴徒化する者も現れた。
この夏、ケビン・デュラントのウォリアーズ移籍が正式に成立したことを受け、彼の残留を信じていたサンダーファンは失意のどん底に叩き落された。ジェームズのケースと同様に、危険行為を働くファンも現れている。
そんな緊張状態を察して、サンダーのエネス・キャンターは、ジョークで嫌な雰囲気を変えようとしている。
キャンターは、サンダー時代のデュラントのジャージー画像に、「ジャージーを燃やしたり、無駄にするのは止めよう、#ThunderNation。これが僕のアイディアさ」というメッセージを付けてTwitterに投稿した。
Don't waste and burn anymore jerseys #ThunderNation
Here is a good idea ?? Lol pic.twitter.com/DEOV2wRkWV— Enes Kanter (@Enes_Kanter) July 8, 2016
よく見ると、デュラントの名前部分と、『35』の『3』部分にテープが張られ、名前部分には、先日マジックとのトレードで獲得したビクター・オラディポの名字『OLADIPO』が手書きで入っている。オラディポは、マジック時代と同様、サンダーでも背番号5のジャージーを着用する予定だ。
キャンターの心情も複雑なのだろうが、これはファンに向けた前向きなメッセージだ。ジェームズのケースでは、ヒートに移籍した1年目の2010-11シーズンにクリーブランドに戻って来た試合では、厳重な警備体制が敷かれ、会場は異様な緊張感で包まれた。
自分たちを捨て、優勝の可能性だけを求めてウォリアーズ移籍を決断したと、デュラントを罵るファンも少なくないかもしれない。しかし、憎しみから生まれるものは何もない。キャンターは、そのことを伝えようとしているのかもしれない。