課題の多い敗戦「久々にコテンパンにやられました」
28日の水曜ナイトゲーム。ホームのとどろきアリーナに千葉ジェッツを迎えた川崎ブレイブサンダースだが、結果は78-97と大敗。第1クォーターで10点のリードを奪う上々のスタートを切りながら、オン・ザ・コート「1」の第2クォーターで11-26、第3クォーターで19-32と圧倒されたことが敗因となった。
キャプテンの篠山竜青は悔しい逆転負けについてこう語る。「第2クォーターのオフィシャルタイムアウトぐらいまではパスも回って良い展開でした。やはり点差を詰められてくると1on1に偏ったりオフボールのスクリーンがなくなって単調になってしまったり。今日はそこから走られました。そこで我慢ができなかった」
Bリーグのレギュレーションは、オン「1」で優秀な帰化選手を擁するチームが相当に優位となっている。昨シーズンは川崎もその恩恵に預かっていたのだが、ジュフ磨々道の引退で立場は逆転した。「帰化選手がいるチームなので、どうしても我慢の展開になるのは分かっています。そこを言い訳にはしたくないです」と篠山は言う。「オン・ザ・コートの違いというよりオフェンスの組み立ての部分、ターンオーバーのところがもったいなかったという感じです」
中堅以下のチームを相手に圧倒し、8連勝できたが、栃木ブレックスと対戦した前節は1勝1敗だった。そして今回、千葉相手に大敗。川崎の課題がどこにあるかは別として、スコアでもパフォーマンスでも差を見せ付けられての敗戦は少なからずショックを伴う。「若手も含め成長している実感はありましたし、栃木とは1-1でしたけど2戦目にしっかりエナジーを出して良い勝ち方ができていました。そういう意味で今日の敗戦は悔しいし、久々にコテンパンにやられました」
「少しでも順位を上げたい。その延長線上に優勝がある」
それでも篠山は「誰も落ち込んではいないと思います。次にやり返してやろうと思っています」と語る。千葉とはまだ1試合、5月2日のアウェーゲームを残している。「得失点差のところでもリードされていますが、とにかく次に勝って3-3にしたいという気持ちです」
レギュラーシーズンの対戦にあくまでこだわり、通算成績で引けを取らないことでチャンピオンシップへとつなげていく。このやり方で篠山はチームを引っ張っていこうとしているのだろう。
今日と明日はアルバルク東京を迎えてのゲーム。「今が2-2で次が最後の2試合ですよね。だからチャンスはあって、かなわない相手ではないと思っています。地区優勝に向けてというよりは、1試合の中で少しでも順位を上げたい。僕はそういう気持ちですね」と篠山は言う。
「その延長線上に優勝があります。とにかく目の前の試合に挑戦する、東京に対してチャレンジするという気持ちだけです」
A東京はチャンピオンシップ進出マジックを2としており、ここで連勝すると進出が確定する。逆に川崎が2つ勝てば34勝15敗となり、A東京とのゲーム差を1へと詰められる。ワイルドカードでのチャンピオンシップ進出はほぼ当確と言っていい川崎だが、篠山が言うように「少しでも順位を上げる」可能性があるのなら挑むべきだ。
篠山と川崎のチャレンジは、まだまだ続く。