写真=Getty Images

自ら出場を志願した試合で10得点8アシスト4リバウンド

2017年は『ドラフト豊作の年』と言われた。そこで指名を受けた選手たちがプレーする今シーズン、デビューが1年遅れとなったベン・シモンズまで加わり、ルーキーの活躍が目立つ。しかし、全体1位で指名されたマーケル・フルツは難しいシーズンを送っている。

開幕から4試合に出場したものの、その後は肩に問題を抱えて欠場。それが長引いたため、ケガではなく精神的な問題、つまりイップスに悩まされているのではないか、などの憶測が多数飛び交う事態となった。

そのフルツが3月26日のナゲッツ戦で実に5カ月ぶりの実戦復帰を果たした。指揮官のブレット・ブラウンは「彼が私のところに来て、もうプレーできますと言ったんだ」と明かしている。

久々の試合となったが、フルツはベンチからの出場で14分間プレーし、10得点8アシスト4リバウンドを記録。123-104での快勝に貢献している。試合後のフルツは、「みんなの助けがあって、毎日頑張ることができた」とコメント。コートを離れていた期間に支えてくれたチームメートとスタッフ、そして自分の名前をコールして復帰を歓迎してくれたファンへ感謝の言葉を口にしたが、多くを語ろうとはしなかった。

フルツの長期欠場はケガの問題ではなく、NBAのプレッシャーに参ってしまったのだろうと思われるが、こうして無事にコートに戻り、全体1位指名に相応しいパフォーマンスを見せてくれたのはシクサーズにとって朗報だ。このままプレーを続けられれば、レギュラーシーズンの残り9試合でコンディションでも連携でも大きな向上が見込める。

6年ぶりのプレーオフ進出を決めて意気上がるシクサーズ。フルツが加わったことで、チームの勢いはさらに増すことになりそうだ。