ヤニス・アデトクンボ

「優勝したい気持ちがどのチームよりも強いチームが勝つ」

NBAはいよいよ今月末から2019-20シーズンを再開するが、この再開プランには早くも様々な意見が寄せられている。

その中でもっとも議論の対象になっているのが、オーランドのディズニーリゾートに留まり無観客で行う再開プランで優勝をしても、従来のシーズン優勝ほどの価値がないのではないか、という意見だ。

しかし昨シーズンのMVP、ヤニス・アデトクンボの考えは、この意見とは正反対だ。球団の練習施設での個人練習を再開した初日にリモート会見に臨んだアデトクンボは「これまでより優勝するのが大変なシーズンになる」と語った。

「今は難しい状況だし、優勝したい気持ちがどのチームよりも強いチームが勝つ。家族と3カ月も離れてプレーするわけだし、そもそもここ3、4カ月はプレーできていなかった。勝ちたい気持ちが強いチームこそ精神的な面での準備が整っているだろうし、その上でプレーを決めないといけない。だから中断期間に調整できていたチームにこそ、勝つチャンスが生まれる。優勝への意欲、気持ちで勝るチームが優勝する」

ファンが会場に入れないため、再開後のシーズンではホームコート・アドバンテージは存在しない。アデトクンボは「ホームでファンの前で戦うためにシーズンを頑張ってきたのだから、みんながいない状況は残念だけど、条件はどのチームも同じだ」と話す。

再開後は同じ施設に22チームが滞在するため、試合の合間に他チームの選手と顔を合わせる機会も自然と増える。しかし、以前から他チームの選手との『慣れ合い』を好まないアデトクンボは、目の前の試合にだけ集中している。

「対戦相手と同じ場所で生活したいと思わないし、毎日のように顔を合わせたくはない。近くで昼食や夕食を食べるような状況も好きじゃない。自分がやるべきことを考えて、口数も少なくなるだろうね。もちろん他チームの選手と顔を合わせるだろうけど、それはお互い様。集中し続けることが大切だ」