「復帰を急いでしまっていたかもしれない」
2019-20シーズンのバックスはリーグベストのディフェンスで快進撃を続けていたが、新型コロナウイルスの感染拡大によりシーズンが中断され、良い流れは断ち切られてしまった。しかし、ヘッドコーチのマイク・ブーデンホルザーは、中断期間のおかげで昨シーズンのMVPであるヤニス・アデトクンボのケガが完治したと『ESPN』とのインタビューで答えた。
ヤニスは3月6日のレイカーズ戦でダンクをした後の着地で左膝を捻り、以降の試合を欠場した。3月11日からの中断期間は3カ月続き、復帰を急ぐことなくケガの治療に専念できた。「ヤニスのケガが完治して完璧な状態でプレーできることは、我々にとって非常に大きいアドバンテージだ。ヤニスはメンタルとフィジカル両面で素晴らしい状態にある」
「ヤニスはタフだから回復も相当早かった。プレッシャーを感じて復帰を急いでしまっていたかもしれない。周囲からではなく、ヤニスが自分に対してプレッシャーをかけていただろう。そうなっていたら彼を休ませるのは難しかった」
中断時バックスは52勝12敗で東カンファレンス首位に立っていた。そのままいけばホームコートアドバンテージを得ていたが、新型コロナウイルス感染のリスクを避けオーランドでの再開となるためアドバンテージは消失してしまう。それでも、ブーデンホルザーはリーグが再開される事に感謝している。
「ファイサーブ・フォーラムで第7戦を戦うことできないが、それについて泣き言を言うつもりはない。またプレーできる機会が与えられただけでもよかった。もし、このチームがどこまで行けるのかプレーオフで試す機会さえもなかったら、もっとひどい状況になっていたと思う」
バックスは昨シーズンのカンファレンスファイナルでラプターズと戦い、2連勝しながらもその後4連敗を喫した。当時はラプターズの激しいディフェンスの前にヤニスら主力が抑えられたが、現在のチームに自信を持っている。
「昨シーズンのことはもちろんチームで話し合った。事実から逃げずに、映像を観たり違う戦い方がなかったか振り返った。どうすればよりクリエイティブなオフェンスができるかを考えた。ディフェンスの戦術も見直し修正点を確認した。我々は過去から学び先へ進んだ。私も選手も夜ぐっすり眠れるようになったよ」