写真=古後登志夫

一発勝負のプレーオフ、アップセットは飛び出すか

今週末、秋田県立体育館を会場にWリーグのプレーオフが開幕する。

3月17日(土)にはリーグ10連覇中を目指すJX-ENEOSサンフラワーズが登場。レギュラーシーズン8位に滑り込んだ日立ハイテククーガーズと対戦する。JX-ENEOSは昨シーズンの全勝優勝の再現こそならなかったが、レギュラーシーズンを32勝1敗と圧倒。得点王、フィールドゴール成功率、ブロック数の3部門でスタッツリーダーとなったエースの渡嘉敷来夢を中心に、各ポジションに日本代表選手の主力を揃えるJX-ENEOSには死角がない。日立としては何とか相手のリズムを乱し、勝機を見いだしたいところだ。

17日のもう1試合はシャンソンVマジックと富士通レッドウェーブ。両チームは昨シーズンもプレーオフのクォーターファイナルで激突。2戦先勝方式で3戦目にもつれた結果、逆転に次ぐ逆転の末にシャンソンが勝利している。昨年の再現なるか、富士通のリベンジかに注目だ。

翌18日(日)の第1試合はトヨタ自動車アンテロープスvs三菱電機コアラーズ。レギュラーシーズンの3度の対戦ではすべてトヨタが勝利しているが、スコアの差は決して大きくない。大神雄子のラストシーズン、優勝で花道を飾りたいトヨタとしては油断禁物だ。

第2試合はデンソー・アイリスvsトヨタ紡織サンシャインラビッツ。デンソーは大黒柱の髙田真希が中心のチームだが、今シーズンにメンバーを刷新して大幅に若返った。髙田は「上に行く自信があります」と語った言葉を有言実行し、レギュラーシーズンはトヨタと並ぶ26勝7敗と上々の出来。ルーキーが7人いる若いチームに勢いを付けるためにも、初戦を良いバスケでモノにしたい。

男子に比べるとチームごとの競争力の差が大きく、なかなかアップセットの出ないWリーグだが、今シーズンからプレーオフはすべて一発勝負になり、気が抜けないレギュレーションになった。『女王』JX-ENEOSが10連覇を果たすか、それともアップセットが飛び出すか。

今週末のクォーターファイナルが終わると、その翌週は大阪市中央体育館に舞台を移してのセミファイナルとファイナル。泣いても笑ってもあと2週間でWリーグは決着の時を迎える。

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