ブラッドリー・ビール「拳はチームの連帯を表すんだ」
6月19日は『ジューンティーンス』の日。南北戦争の終結から2年半後の1865年6月19日、最後まで抵抗を続けていたテキサス州が奴隷制度を終結させたことから、この日は「奴隷にされた人々が自由になった日」とされ、全米での祝日ではないがテキサス州では休日となっている。その後も黒人に対する人種差別は根強く続き、ミネアポリスで起こったアフリカ系アメリカ人のジョージ・フロイド死亡事件を機に人種差別問題に対する抗議デモが広がっている今、この『ジューンティーンス』の日は大きく注目され、アメリカの各地で抗議デモが行われた。
ワシントンDCでは、この街を本拠地とするNBAのウィザーズと女子WNBAのミスティックスが、人種差別撤廃を訴えるメッセージである『Black Lives Matter』(黒人の命は大切)を掲げてデモの参加者に合流した。
チームを代表して、ブラッドリー・ビールはデモの参加者にこう語りかけている。「昨日の夜に僕は、自由とは何かと考えた。それは自分が好きな時に好きなように行動し、制約を受けることなく発言できることだ。でも、人種差別や偏見が当たり前になってしまっているこの世界で、僕らのコミュニティはどうやって自由を感じられるのだろうか? 正義がなく命を奪われる状況で、僕らはどのように成長していけるのだろうか? 僕たちは一丸となってこのコミュニティを守りたい。でも、みんなの助けも必要だ。なんとしてでも変革を成し遂げなくてはならない。」
Together We Stand. pic.twitter.com/2xX4N1xmat
— Washington Wizards (@WashWizards) June 19, 2020
人種差別に立ち向かう象徴として、選手たちは人々の前で拳を突き上げた。ビールは「拳はチームの連帯を表すんだ。団結には力がある。一緒にやれば乗り越えられる」と語ることで、参加者にも団結をうながした。
選手たちは、キャピタル・ワン・アリーナからマーティン・ルーサー・キング・ジュニア記念碑まで約3キロの道のりを行進した。ジョン・ウォールやブラッドリー・ビール、ミスティックスでプレーするナターシャ・クラウドとともに、八村塁は「ともに立とう」と書かれた横断幕を持ってこれに参加している。