篠山竜青

アフターコロナの新しい形に?

本日、川崎ブレイブサンダースがオンラインバスケ教室を実施した。

これは緊急事態宣言が解除されるも、依然として部活動や学校開放が規制され、思うように身体を動かすことができていない子どもたちに向けた活動となっている。今回は年中から中学生までを対象とし、「これからバスケを始めたい」、「○○選手と一緒に体を動かしたい」という、バスケ初心者も歓迎な企画だ。

今回講師を務めたのは篠山竜青、熊谷尚也、青木保憲の3選手。青木は「ボールの扱いに慣れよう」と題し、ボールを使ったエクササイズを紹介した。「対人であればレスポンスしやすいが、画面上だと全員を同時に見切れなくて難しい」と初の試みに四苦八苦したが、「今後オンラインが主流になるかもしれない。オンラインで何かを提供する技術は大事だと気づかされた」と、感想を語った。

熊谷は「ディフェンスに必要なフットワークを学ぼう」と題し、小学2年生から4年生に向け、ディフェンスをレクチャー。想像以上の運動量に「思いのほか汗をかきました」と、笑顔を見せた熊谷は「外で運動できるのが一番いいですがオンラインの良さもある」と、画面上でのコミュニケーションを楽しんだ。

熊谷尚也

「この困難があったからこそ前向きになれたと言えるように」

そして、最後に登場した篠山は「自分の体重を支えられるようになろう」と題し、主に自重でのトレーニング方法を小学5年生から中学3年生に向けて指導した。

自身も自粛期間中にパーソナルトレーナーとオンラインでトレーニングをしていたという篠山は、参加者の動きを確認しながらスムーズに指導を進めた。それだけに「ちゃんと向き合ってフォームも確認できるし、コミュニケーションも取ることができる。オンラインでもイケるな」と、手応えをつかんだ様子。

今回のオンラインバスケ教室は定員を20名に設定された。そのため、1対多のコミュニケーションとなり、参加者はミュートでの参加となっていた。篠山は「どうしても一方通行になってしまうところはある」と、難しさも感じたが「それでも子供たちはジェスチャーをしたり、しっかりリアクションしてくれたので、慣れてくれば良いものになる。地方の方でなかなか川崎に来れない人と繋がるチャンスでもある」と、オンライン教室が持つ可能性を実感した。

そして、最後に新型コロナウイルスの影響で大会がなくなってしまった子供たちに向けメッセージを送った。「大会がなくなってしまったり、悔しい思いをしてる学生さんが全国にたくさんいます。彼らが少しでも顔を上げるきっかけとなるためにも、これはプロとしてやるべき一つのアクションだと思う。大会を大きなモチベーションにしていた身として、なくなってしまうことのつらさは感じるものもあります。でもこの困難があったからこそ前向きになれたと言えるように、乗り越えていってほしいです」

それぞれのクリニックの最後には選手への質問コーナーが設けられた。実用的なテクニックやトレーニングが学べることはもちろんのこと、選手とコミュニケーションが取れるだけでも参加する価値はあるはずだ。