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ニックスで出場した218分間で得失点差マイナス100

現代のNBAでポイントガードに求められるスキルは、シュートの効率性とパスの精度だ。この2つを持ち合わせていないポイントガードは出場機会を得られず、自然と淘汰されていく。

先月ナゲッツからニックスにトレードされたエマニュエル・ムディエイは、ポイントガードとして生き残れるかどうかの瀬戸際に立たされている。2015年ドラフト全体7位で指名された当時は高く評価されたが、ナゲッツでの2年半でレギュラーの座をつかめなかった。

クリスタプス・ポルジンギスの離脱により今シーズンのプレーオフ進出も絶望的となったニックスでは、フランク・ニリキナとムディエイによるダイナミックなガードデュオの成長が期待されている。だが、ムディエイは環境が変わった今も伸び悩んでいる。

移籍後に出場した9試合で記録したフィールドゴール成功率は33.0%で、3ポイントシュート成功率に至ってはわずか12.5%。さらにはムディエイが出場した218分間のチームの得失点差はマイナス100。今はニックスも我慢してプレータイムを与えているが、この分では来シーズン以降十分なチャンスを与えられるかは分からない。

ムディエイ自身も置かれた立場を理解している。『North Jersey』に「明らかに不調」とコメントするとともに、スランプ脱出を誓った。

「ここ3試合は苦しんでいる。それは明らか。それでもプレーし続けないといけない。それが何よりも大事なこと。チームメートがどのように動くのか、少し考えすぎなのかもしれない。とにかく自分はチームメートと同じ景色を見て、彼らの特性を理解しないといけない」

残された時間で結果が出なければ、彼は再び放出対象になるだろう。ニックスはそれほど辛抱強いチームではない。再建段階のチームで居場所を見つけるには、今が踏ん張りどころだ。