マルコム・ブログドン

人種差別撲滅を訴えるためにプレーしないという選択肢も

NBAは7月末からフロリダ州のディズニーリゾートでシーズンを再開する。しかし、シーズン中断の原因となった新型コロナウイルスへの感染リスクはまだ残っており、そしてアメリカは人種差別撲滅に向けた運動の最中にある。その影響により優勝を争う22チームの中には、今シーズンの出場を拒否する選手が出るかもしれない。

シーズン再開プランの22チームに入っているペイサーズのマルコム・ブログドンは、出場すべきかどうかを悩んでいる。ペリカンズのJJ・レディックと『The Ringer』にリモート出演したブログドンは、「自分が話した選手の中には、プレーしない選択に関心を持っている選手もいる」とコメントした。

「先日、クリス・ポールは『最終的には個人の決断』と話していたけど、本当にその通り。みんなの考え方次第だ。新型コロナウイルスのことは僕には分からないけど、黒人選手の中には現状を考えればバスケットボールに集中できないという選手もいる。黒人コミュニティよりも優先するものはない、という考えの選手もいるかもしれない」

「今が人生で一番稼げる時であり、このお金があれば地元のためにできることが増えるという考えの選手だっているだろう。選手は、これからプレーしないという考えについて話し合うようになると思う。ただ、もしプレーしないのなら、政府に対する要求や政策の変化を求めるなどの理由が必要だ」

この考えに対して、レディックから「プレーすることでメディアからも注目されるし、その場を生かして自分の主張をするという方法もあるのでは?」と問われると、ブログドンは「その通りだとも思う」と答えた。

「僕もプレーする方が自分に合っている気がする。より自分の主張ができるし、NBAという場を活用できる。他の競技はまだ再開していないから、みんながNBAを見るわけだよね。プレーオフで勝ち上がれば、それだけ自分たちへの注目度も増す。だからみんなには、こういう考え方も踏まえた上で結論を出してもらいたい」

シーズン再開までまだ時間はある。どの選手もそれぞれ思うところはあるだろう。どんな選択をすべきか、熟考の末に結論を出すことになる。