「基本的には大変だからこそ、受けた方がいいと思った」
Bリーグは今日、臨時会員総会においてBリーグ新チェアマンに島田慎二が決議されたことを発表した。
これまでは大河正明がBリーグのチェアマンとして『BREAK THE BORDER』を掲げ、新たなリーグを牽引してきた。本来、その任期は来年の夏まであったが、「まだ体力があるうちに若い人にバトンタッチすべき」との思いから早期交代となった。
正式には6月16日の理事会をもって、7月1日付けでのチェアマン就任が決まるが、島田は今日の会見で新チェアマンとしての意気込みをこう語った。「大河チェアマンが開幕からここまでクラブともに、誠心誠意進めてこられた想いや施策を引き継ぎながら、難しい社会情勢の中でクラブ経営を守れるよう、事業的観点、社会的観点のバランスを大切に、5年目のBリーグを発展させていきたい」
Bリーグは2016年の開幕以降、観客動員数などを含め上り調子だったが、新型コロナウイルスの影響により今シーズンは途中で終了することとなり、多方面においてダメージは大きい。島田新チェアマンも「大変な時の就任になりますが、基本的には大変だからこそ、受けた方がいいと思ったのが本音です」と語る。
「非常に難儀な時ですし、チェアマン就任の話をいただいた時は驚きましたが、直観的にも受けるべきだと思い即答で返事をしました。今までもリーマンショックやいろいろな苦難を経験しましたが、その中で変革を遂げながら生き抜いてきた経験と、千葉ジェッツの経営に携わった8年前も倒産寸前のところから徐々に経営回復して、今のジェッツまでたどりついた経験があります。今回は比べ物にならないぐらいの苦難ですが、今までの経験を踏まえて、変化に適応して危機を乗り越えてさらなる成長に尽力したいです」
今は新型コロナウイルスの影響で、スポーツ界だけでなく日本経済が落ち込んでいる状況だが、日本バスケットボール協会が掲げている『バスケットで日本を元気に』の理念の下、Bリーグのために取り組んでいきたいと話す。
「コロナで苦しい状況だからこそ、変化に適合してスピード感を持って時代にアジャストしたい。BリーグのBリーグによるBリーグのための経営ではなくて、バスケ界にとって、スポーツ界にとっての社会的意義、日本にとって良いBリーグを、かつ目先のことだけでなく将来プレーする選手とかステークホルダーのことを考えた判断をしていきたい。今すぐを考えると皆さんから良いように見えない判断をするかもしれないが、事業拡大と未来のバスケ界のために紡いでくところを、バランス良くハンドリングしながら経営していきたい」
今は大変な時期だが、日本バスケット界の今後の発展のために、Bリーグは島田新チェアマンの下、新たなフェーズに突入する。