バスケットボール殿堂入りを果たしたアレン・アイバーソン、その長き旅路

バスケットボール殿堂入りを果たしたアレン・アイバーソン、その長き旅路

2016/04/08

写真=Getty Images

『The Answer』がバスケットボール界最高の名誉である殿堂入り選手に

4月4日、ネイスミス・メモリアル・バスケットボール・ホール・オブ・フェイムが2016年度の殿堂入り選手10名を発表。名立たる名前の中でも一際注目されたのは、アレン・アイバーソン、シャキール・オニール、ヤオ・ミンの3名だろう。

昨年までは引退から5シーズン経たなければ殿堂入りの資格を手にできなかったが、それを4年に短縮するよう資格基準が変更されたことで、この3名も資格を得られ、晴れて今秋殿堂入りの栄誉を授かることとなった。

殿堂入り決定後、アイバーソンが『神様』マイケル・ジョーダンに祝福される様子が、本人の公式Instagramページで公開されている。

Me and the best that ever did it!!!

Allen Iversonさん(@theofficialai3)が投稿した動画 -

『The Answer』の愛称で知られるアイバーソンは、1990年代後半から2000年代後半までトップスターの一人として活躍した選手だ。1996年のNBAドラフト全体1位でセブンティシクサーズから指名されプロに転向すると、身長177cmと小兵ながら非凡な得点力で得点王を4度受賞。それまで低迷期にあったセブンティシクサーズが抱えていた問題のAnswer(答え)となり、2000-01シーズンにはチームをNBAファイナルに導くとともに、自身もシーズンMVPを受賞している(ファイナルではレイカーズに1勝4敗で敗戦)。

コートに立ち続けるため流れる血を飲み込み続けた

人一倍の負けん気の強さを象徴するエピソードも枚挙にいとまがない。その代表的なものは、ファイナルに進出した2000-01シーズンのプレーオフ東決勝でのものだろう。

シクサーズ対バックスのシリーズは、第7戦までもつれる死闘となった。その第7戦、アイバーソンは口内を切り出血するアクシデントに見舞われる。NBAでは感染症のリスクを避けるため、出血している選手のプレーを禁じているが、前年のプレーオフでペイサーズに敗れ悔し涙を流したアイバーソンはコートを離れなかった。彼は口の中に溜まった血を飲み込みながらプレーを続け、この試合で44得点を挙げて勝利の立役者となった。

オフコートでもアイバーソンはNBAに影響を与えた選手として知られている。
2005年に選手に対してのドレスコードを導入したNBAだが、アイバーソンがプロに転向した後、ヒップホップ系のファッションが流行した。その先端を走っていたのがアイバーソンで、巷では「アイバーソンがドレスコードを変えさせた」とささやかれている。

シーズンMVP受賞が決まった時、アイバーソンはコートに呼び寄せた母親とともにインタビューに応じることで、感謝の気持ちを示した。

殿堂入りが決まった後、アイバーソンは心境をストレートに明かしている。

「これまでは、過去に自分が成し遂げた最大の偉業は、ドラフトで指名されたことと言い続けていた。全体1位指名だろうが、100位指名だろうが関係なかった。でも今は、殿堂入りこそがベストだと答えられるよ。この名誉は、自分を支え、力になってくれたすべての人に対する感謝の印だ。正しい行ないをした時も、不適切な行ないをしてしまった時も、この長く、厳しい旅路を経た自分を支持する人たちがいてくれた」

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