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プレーオフ出場を狙うウルブズには大打撃

今年のオールスターゲームに『チーム・ステフィン』の一員として選出されたティンバーウルブズのジミー・バトラー。チャリティーや取材対応などオールスター関連のイベントには参加したが、試合では『コーチ判断』でプレータイムはゼロ。アクシデントが心配されたが、試合後のバトラーはウルブズでのレギュラーシーズンを優先するため、チーム・ステフィンを率いたヘッドコーチのマイク・ダントーニに欠場の許可を求め、了承されたことを明かした。

これに対し、オールスター・リザーブチーム当落上にいて、結果的に落選した選手が「だったら早々に辞退して、出場権を他に譲れ」と考えるのも理解できる。その筆頭格であるクリッパーズのルー・ウィリアムズは、Twitterでバトラーに「お前、マジかよ?」と投稿した。

これをバトラーは見逃さず、プロの勝負師として決着をつける方法を提示した。2月23日のロケッツ戦前、『ESPN』のリポーターに「ルーや、他にも自分がオールスターと思っている選手たちに言いたい」と口火を切ると、1対1での賞金マッチを持ちかけたのだ。

「勝ったチーム・レブロンは10万ドル(約1100万円)を獲得したよね。文句を言うヤツは10万ドルを賭けて俺と1対1をやろう。なぜ俺がオールスターに選ばれたのか、それを証明してやるよ。四の五の言わず、10万ドル賭けよう。力を見せてやる」

だが、そのバトラーはオールスターブレイク明けの初戦となったロケッツ戦で、右ひざを痛めて負傷交代となった。精密検査の結果待ちだが、自重を患部にかけられない状態。出場権を他の選手に譲るべきだったかどうかは別として、オールスターに出場しないというバトラーの判断は正しかった。身体はあの時点で限界に達していたのだろう。今シーズンは前十字靭帯断裂のケガが相次いでおり、バトラーのケガの程度が懸念される。

西カンファレンス3位から9位までわずか4ゲーム差という大混戦をウルブズが勝ち抜くには、バトラーの力が欠かせない。1日も早い復帰が待たれるし、10万ドルを賭けての1対1に現実味がなくなった以上、1カ月後の3月20日にホームで行なわれるクリッパーズ戦で、因縁のウィリアムズとバチバチのマッチアップが見られることを期待したい。