全員出場、全員得点で、プレーオフ出場権を勝ち取る

NBLの前身であるJBL時代からプレーオフ進出を阻まれ続けてきたレバンガ北海道。しかし4月3日、西宮ストークス戦に82-71で勝利を挙げて、上位8チーム以上を確定させ、悲願のプレーオフ進出を決めた。

2007年に本道初のプロバスケットボールチームが出来て以来、9年の歳月を要した。レバンガ北海道が創設された2011-2012シーズンは、最後までプレーオフ争いを繰り広げながら4位のパナソニックトライアンズにあと一歩及ばず。

NBLがスタートした2013-2014シーズンはリンク栃木と争い、レギュラーシーズン終了時点でともに31勝23敗。直接対決も3勝3敗で譲らず、当該チーム間のゴールアベレージ(※ゴールアベレージ=得点÷失点)に委ねられた。北海道は総得点475点÷総失点485点=0.98。対するリンク栃木は総得点485点÷総失点475点=1.02。結果、クラブ史上最高勝率(.574)を上げながらも、プレーオフ進出は叶わなかった。

その悔しさをバネに期待された昨シーズンは、シーズン途中のヘッドコーチ交代などもあり22勝32敗と振るわず、イースタンカンファレンス7チーム中6位に沈んだ。

そして迎えたNBLとしてのラストシーズン。昨年11月、45歳の選手兼球団社長を担う折茂武彦がケガで戦線離脱というアクシデントに見舞われるも、司令塔の多嶋朝飛や2年目の西川貴之ら若手の成長によりチーム力が向上し、今年2月から3月にかけて7連勝を挙げた。

また、前節(3月19日、20日)の日立サンロッカーズ東京戦に連敗を喫するまでの2カ月間は、同一クラブ相手に連敗するこなく23勝22敗と勝ち越し、プレーオフ進出を懸けた今週末を迎えた。西宮戦を連勝で切り抜け、特に2戦目は全員出場、全員得点と、文字どおり全員でプレーオフへの出場権を勝ち獲った。

プレーオフ進出を決めた直後、facebookを通じて、水野宏太ヘッドコーチや選手のコメントが掲載された。北海道にプロクラブが誕生したと同時にトヨタ自動車(トヨタ自動車アルバルク東京)から移籍した桜井良太の安堵のコメントを転載させていただこう。

「とりあえずプレーオフ進出を決めれてホッとしています。北海道に来て9年目にして、一つの目標を達成できました。この結果は、チーム全員の自信に繋がったと思います。残り8試合を含め、練習からプレーオフのためにしっかり準備して、プレーオフはまだどこと対戦するかはわかりませんが、いいプレイをして、皆さんに今シーズン最後まで楽しんでいただけるよう、頑張りたいです」

今週末(4月9日、10日)は、ファンが待つ道立野幌総合運動公園総合体育館でのホームゲームが待っている。