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全くタイプの異なるポイントガードの併用に期待

肩の故障に続き左ひざを痛めて1カ月間戦線離脱中のロンゾ・ボールだが、復帰が近づいている。先週末からコンタクトなしのメニューについてはチーム練習に参加しけており、早ければ14日のペリカンズ戦、15日のウルブズ戦のいずれかでコートに戻って来ることができそうだ。ただ、その連戦の後はオールスターゲームが控えており、次の公式戦は23日のマブス戦。余計なリスクを避けるのであれば、復帰はマブス戦で十分ということになる。

「彼がどう感じるか次第だね。良さそうであればプレーすることになる」と指揮官のルーク・ウォルトンは言う。「これまで練習できていなかったから、まずは接触ナシの練習。それで問題がなければすべてのメニューをこなし、実戦に戻ることになる」

ひざに負荷をかけて、それで痛みが出なければ今週のうちにレイカーズには先発ポイントガードが戻って来る。ただ、トレードデッドラインでレイカーズはアイザイア・トーマスを獲得した。これまでのキャリアをポイントガード一筋で築いてきた選手であり、10日のマブス戦で22得点6アシストと上々のレイカーズ・デビューを飾っている。

ロンゾは確かに『ゴールデンルーキー』だがNBAではルーキーであり、まだ何かを勝ち取ったわけではない。経験豊富なトーマスに先発の座を奪われ、セカンドユニットに転落する恐れもある。球団社長のマジック・ジョンソンは「ロンゾが我々の先発ポイントガードだ」と明言している。だが、NBAは弱肉強食の世界。ロンゾよりもトーマスが明らかに優れているとなれば、ロンゾの復帰時期は伸ばし伸ばしとなり、「まだコンディションが戻っていない」などと理由を付けられベンチに回ることにもなりかねない。

だが、当のトーマスは無用の軋轢を避けるべく、こう語っている。「僕と彼とではタイプが全く異なる。ロンゾは特別な才能を持った若手で、近いうちにNBAでも屈指の存在になるだろう。レイカーズの試合を外から見ていた時期から、ロンゾはあの年齢の割にすごいプレーをして自分の居場所を勝ち取っていた。彼と競争しつつ、多くの試合に勝っていくつもりだ」

今夏にフリーエージェントになるトーマスとすれば、レイカーズで妙な騒動の種になって妙なっレッテルを貼られるのはマイナス。レイカーズ期待の星であるロンゾを尊重しつつ、自分の個性を出して、この夏に良い契約を勝ち取ることが目標となる。ロンゾは純粋なゲームメーカーであるだけに、得点力に秀でたトーマスとの共存は決して難しくない。むしろ、ポイントガードの組み合わせとしては理想的とも言える。

シーズン終盤、復調したロンゾと新加入のトーマスの併用が、レイカーズにとって素晴らしいアクセントになるかもしれない。