セス・カリー

「自分の道を作って、自分で歩みたい」

今でこそNBAでの立ち位置を確保したセス・カリーだが、プロキャリアをスタートさせた2013-14シーズンから数年間は、常に兄ステフィン・カリーの影に悩まされた。しかし、キングスに所属した2015-16シーズンからポテンシャルを発揮し始め、その後はケガで全休した2017-18を除いて4シーズン続けて3ポイントシュート成功率が42%を超えている。

兄と比較されることが多いセスだが、これまでにステフと同じウォリアーズでプレーする機会があったという。それでもセスはその道を選ばなかったと、ロケッツのオースティン・リバースの番組『Go Off』に出演した際に語った。

「正直に言うと、兄と同じチームでプレーすることを考えたことはある。キャリア序盤にはウォリアーズでプレーする機会もあった。チームは黄金期だったから、僕の役割は限定されるけどね」

「でも、いつだってそのチャンスに手を伸ばさなかった。ステフのチームでプレーしたいと思ったことはない。ステフとは一緒にやるより対戦していたいんだ。一緒のチームでプレーしようがしまいが、必ず彼と比較される。それにもし同じチームでプレーしたら、輪を掛けて比較される。僕は自分の道を作って、自分で歩みたいんだ」

その言葉通りセスは自ら道を切り拓いている。そして、昨シーズンの西カンファレンス・ファイナルでは、NBAプレーオフ史上初の兄弟対決が実現した。これからもステフとの比較が続いたとしても、彼は名うてのシューターとして我が道を行く。