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アイザイア・トーマスとともにレイカーズにトレード

4年連続のNBAファイナル進出のため、キャバリアーズは2月8日のトレードデッドラインに大ナタを振るった。

昨夏に加入したばかりのアイザイア・トーマス、ジェイ・クラウダー、ドウェイン・ウェイド、デリック・ローズに加え、2016年の優勝メンバーであるチャニング・フライとイマン・シャンパートの6選手を放出。そしてレイカーズからジョーダン・クラークソンとラリー・ナンスJr.を、キングスからジョージ・ヒル、ジャズからロドニー・フッドの4選手を獲得した。

一夜にしてこれだけのスターを刷新するケースはあまりない。それだけキャブズが追い詰められていたことの表れでもあるし、後半戦からの巻き返しに向け、最後の賭けに出たとも言える。同時に、今シーズン終了後にフリーエージェントになるレブロン・ジェームズを失ったとしても、スムーズに再建段階に移行できるよう、クラークソンという『保険』を手にできたのは幸いだった。

心配なのは昨夏セルティックスからキャブズにトレードされ、シーズン中に再び移籍を強いられたトーマスの心情だ。しかし、非情なようだがこれもNBAビジネス。それを熟知しているのは、一緒に名門レイカーズにトレードされたフライだ。

トレードが発表されるとフライは、キャブズファンに向けた別れのメッセージをInstagramに投稿。「キャブズファンのみんな、クリーブランドのみんな、本当にありがとう。これもビジネスさ。誰にでも起こり得る」。気持ちはすでに切り替わっていたようで、「興奮している。優れた若手がいるチームだからね」と、新天地での意気込みを続けた。

そして、キャブズでの最後の試合となった2月7日のティンバーウルブズ戦でのパフォーマンスについても触れ、自虐ネタで動画を締めくくっている。「俺からみんなへのアドバイス。絶対に6本中0本成功なんていう数字を残すなよ。じゃないとトレードされちまうぞ!」

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フライはウルブズ戦に20分出場したが、『ストレッチ5』としての生命線である3ポイントシュートは6本中0本に終わった。これは冗談としても、レブロンやステフィン・カリーらのようにNBAを代表するスーパースターでなければ、いつキャリアが変わるほどの事態が身に降りかかってもおかしくない。何が起こっても対応できるよう、心身ともに覚悟しておかなければいけない。フライはジョークを加えて和ませたが、これもNBA選手として12年もプレーし続けられている要因だ。

優勝候補から一転して再建途中のレイカーズに移籍したフライとトーマスには、優勝16回を誇る名門で存在感を発揮してもらいたい。