「シーズンを再開するには対応方法と信頼関係が重要」

NBAの2019-20シーズン再開に関する話し合いは現在も継続中で、いつ結論が出るかも分かっていない。ただ、リーグや球団オーナー、選手は、安全性を確保した上でのシーズン再開という方向性に向かいつつある。

5月12日には理事会が話し合いの場を設け、今後の方針を議論したと報じられたり、徐々に動き出していることが分かる。選手やスタッフの健康面に関するリスクを考えれば、シーズン中止が賢明な判断で、NBAレジェンドのチャールズ・バークリーとシャキール・オニールの2人は、シーズン再開という論調に反対姿勢を表明している。

しかし、元選手である彼らと現役選手、そして球団関係者とでは意見も立場も異なる。マーベリックスのオーナー、マーク・キューバンは、バークリーとシャックの意見を尊重しつつ『ESPN』の取材で「彼らのことは大好きだが、2人の意見は間違っている」と反論し、「この国にはNBAが必要」と自論を語った。

「選手たちはプレーしたがっているし、シーズンを終わらせる必要がある。私はレギュラーシーズン数試合をこなしてプレーオフを始め、優勝チームを決められると思っている。やろう。シーズンを再開させよう。アメリカもNBAを必要としている。私たちが声援を送るもの、何か興奮できるものが必要だ」

「シーズンを再開するには対応方法と信頼関係が重要だ。検査、それからチームメート同士の信頼が必要になる。NBAの場合は、2ウェイ契約選手を入れても17名だから全員の行動を追いやすいし、選手同士で対応ができる。外出したくてたまらないと思っている人、誤った行動を取ってしまいそうな人が誰なのかを選手の間で把握できる。お互いに行動を見張る感じかな。これが野球なら25選手になるし、フットボールなら53選手。そうなったら大変だ」

もしリーグがシーズン再開を決断した場合、ディズニーリゾートがあるオーランド、もしくはカジノリゾートがあるラスベガスにチームを集結させ、無観客で実施することが濃厚だ。

キューバンが主張するように新型コロナウイルスの検査体制を万全にし、選手やスタッフ間で感染を予防し合える体制を構築できれば、シーズン再開の道も見えてくる。