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『既定路線』のトレードでドラフト指名権を獲得

2月1日、ブルズはペリカンズとの間でトレードを成立させ、フォワードのニコラ・ミロティッチと交換でオメール・アーシック、トニー・アレン、ジャミア・ネルソン、ドラフト指名権を獲得したことを発表した。

ミロティッチはブルズとファンに対する感謝をInstagramに綴った。「前に進む時が来た。ブルズファンの前でプレーできたこと、ファンのみんなが作り出す魔法のような雰囲気の下でプレーできたことは、自分にとって特権だった。これまでのサポート、そして本当に家にいるような気分にさせてくれてありがとう。これからは新しい試練が待っている。みんなの幸せと成功を祈っているよ」

ミロティッチにとって4年目の今シーズンは、開幕前から騒動の連続だった。開幕直前の練習中にボビー・ポーティスと殴り合いの喧嘩になり、顔面を骨折。騒動後には、球団に「ポーティスか自分かを選んでくれ」と迫ったと報じられ、今回のトレードは驚きではなかった。

ミロティッチは12月上旬に復帰すると、それまで10連敗中だったチームが7連勝というV字回復の原動力となり、勝敗を左右する影響力がどれだけあるかを証明した。ただ、喧嘩騒動にかかわらず、ブルズの今後の構想には入っていなかったのだろう。新人ラウリ・マルッカネンが想像以上に早くNBAレベルに適応し、驚くべきスピードで成長し続けていることもあり、ブルズは再建を進めやすくなった。

ペリカンズの順位次第にはなるものの、獲得した2018年ドラフト1巡目指名権の使い方次第では、他チームの主力を獲得できる可能性も出てきた。ミロティッチにとっても、プレーオフ進出を狙えるチームへの移籍は希望通り。ポーティスとの間にわだかまりが残っていたとしても過去のこと。新たな環境での再スタートを喜んでいるはずだ。