折茂武彦

「何かを感じていただけていたら、長くやった意味がある」

Bリーグは昨日から3夜連続となる『B.LEAGUE AWARD SHOW 2019-20』をスタートさせた。

初日の昨日はリーダーズが発表され、今シーズンで現役を引退したレバンガ北海道の折茂武彦が『功労賞』を受賞した。

オンラインでのアワード終了後に折茂は取材に応じ、受賞の感想をこう語る。「本当にこのような名誉ある賞をいただけたのは、27年という長い期間やってきたからこそだと思っています。今まで応援していただたすべての方に御礼を言いたいです」

27年間の現役生活において、コート内外で多くの人に影響を与えてきた。それでも本人は「日本バスケット界に何を残せたのか、『何が』というのはこれからかな。まだ終わったばかりなので、時間が経って振り返った時に答えが出ると思います」と話す。

それでも、これだけの長い期間、選手として第一線でプレーし続けた意味をこう語る。

「ここまで長くやり続けたことで若い選手も含めて、皆さんに何かを感じていただけていたら良いのかなと。僕がというよりも選手やファンの方も含めて、一人ひとりに何かを感じてもらっていたら、長くやった意味があると思います」

これからはレバンガ北海道の社長業に専念することになる。新型コロナウイルスの影響でバスケット界のみならず、クラブ経営へのダメージは計り知れない。まずはこの事態を乗り切る、経営者としての舵取りが問われる。

「今置かれている現状を踏まえて、代表としてクラブをしっかりと立て直さないといけません。北海道だけでなくいろいろなクラブ、そして日本の経済も下がっていてかなり難しい状況です。それでもなんとか来シーズンが無事に開幕できるように、そして開幕できたことを考えてクラブとして準備をしていきたいです」

その先に考えるのは、北海道への恩返しだ。「可能性ある子供たちに僕自身としても伝えたいこと、教えたいことがいっぱいあります。今後は育成の部分でも世界と戦える選手を作っていきたいです」

大河正明チェアマンが「シーズン半ばで終了したことで、折茂選手の引退セレモニーができなくなったことが本当に残念」と話したように、本来なら現役生活27年間の功績を称えるセレモニーが行われるはずだった。それでも選手としての功労賞を受賞した折茂は、今後の第2の人生でも社長として、そして北海道のために今までと同じように突き進んでいく。