ベリネリ、ガリナーリ、フォーニエは『シーズン中止派』
NBAはいまだ2019-20シーズンの再開もしくは中止に関して結論を出せていない。しかし、経済活動に関する制限が緩和されることを受け、リーグはヘッドコーチとアシスタントコーチは練習に加わらない等の条件付きで、5月8日からチームの練習施設使用を認めた。
その後、練習は一度に4人までという制限付きながら、アシスタントコーチと育成コーチも個人ワークアウトに参加できるようになったと報じられた。それでも、シーズン再開を実現させるには、安全面などを含めて超えなければならない壁は多い。
イタリア出身のマルコ・ベリネリとダニーロ・ガリナーリ、フランス出身のエバン・フォーニエは慎重な姿勢を崩していない。3者の見解は「シーズン中止を決めるべき」で一致している。
フォーニエは『Le Parissien』とのインタビューで「シーズンは中止にすべきだ」とコメントした。「プレーオフから再開させるのか、それに何試合やれるのかも分からない。そして忘れてはいけないのは、州によってロックダウン(都市封鎖)が解除されていないところもある。その都市にあるチームは練習ができないから、公平性に欠けている」
すでに巨額の損失が出ているNBAだが、フォーニエは「命を危険に晒すべきではない」とも主張した。「いくばくかの金額を回収するためだけに、大して意味のない試合に出て命を危険に晒したくはない」
ガリナーリも『Italian Rai Sport』とのインタビューで「シーズン再開について気持ちの部分ではネガティブ」と話す。ラスベガスの複数のカジノリゾート、あるいはフロリダのディズニーリゾートを舞台とし、無観客でリーグ戦を行うプランが具体的に検討されているとの報道を受け、こう答えた。
「やれるとしたら、そういう都市で無観客でやるしかない。それと同時に健康面での安全性も伴わないといけない。シーズンを再開させるための筋道を考えると、解決法を見いだすのは難しいと思う」
今年のオフにフリーエージェントになるベリネリは、来シーズンもNBAでのプレーを希望している。だが、新型コロナウイルスを取り巻く社会情勢次第では、ヨーロッパに戻る選択肢も検討すると、『L’Avvenire』とのインタビューで話した。
「NBAのチームと契約して、また優勝を目指すことを最優先する。ただ、他の選択肢を考えないわけではない」
そして、ベリネリは「自分の中では、今シーズンはおしまい」と言いこう続けた。「財政的な影響も大きいし、リーグは何としても再開させたいと思っているのだろうけれど、ワクチンがない以上、安全に再開させるのは難しいと思う。とても残念なことだけれどね」