香川ファイブアローズ

「全国の皆さんからも支援していただいています」

B2に所属する香川ファイブアローズが現在、クラウドファンディングを実施している。

2005年に四国初のプロバスケチームとして誕生した『高松ファイブアローズ』は、2016年に『香川ファイブアローズ』へとチーム名称を変更してBリーグ創設を迎えるも、B2では19勝、21勝、19勝と勝率5割を大きく下回る苦戦続き。さらに昨夏にはヘッドコーチの不祥事によりリーグから制裁を下されるなどネガティブな話題が続いた。

それでも今シーズンはニュージーランド代表を率いたポール・ヘナレを新ヘッドコーチに招聘。開幕から快調に勝ち星を積み重ね、昨年末の時点で20勝8敗。今年に入って勢いを落としたものの、47試合を消化して27勝20敗と大きく勝ち越すとともに、西地区2位でプレーオフ進出ポジションにつけていた。

しかし、この飛躍のシーズンは新型コロナウイルスの影響で、終盤の勝負どころを前に打ち切りに。試合がなくなったことで収入減を失ったクラブは財政危機に陥った。全国に緊急事態宣言が出て、経済活動が通常通りに戻る見通しも立たないため、このままではチームの存続が危ぶまれる。この状況を抜け出すための財源確保のために、クラウドファンディングを実施した。

目標金額の1000万円に対し、スタートから半月で372人の支援者から、520万円を超える金額が集まった。クラブ代表を務める藤田秀彰は、「今回のクラウドファンディングは地元だけでなく、全国の皆さんからも支援していただいています」と、反響の大きさに感謝している。

「今回のクラウドファンディングは地元だけでなく、全国の皆さんからも支援していただいています。ファイブアローズ自体はまだ知名度が低いのが課題で、観客動員数も下から数えた方が早いぐらいですが、この活動が取り上げられることも多く、たくさんの人の目に触れたと思います。我々は地域密着型のチームですが、地域のスポーツを盛り上げながら、できる限り香川県を全国区にしていきたい。香川県にはバスケ、サッカー、独立リーグの野球、アイスホッケーと4つのプロスポーツ球団があります。すべての球団が一緒になってスポーツで地域を盛り上げたいと思っています」

香川のクラウドファンディングは5月30日まで行われている。