インサイドの強みを生かして三河が押し切る
シーホース三河は西宮ストークスを岡崎中央総合公園総合体育館に向かえてリーグ再開。立ち上がりは攻撃の起点となる桜木ジェイアールが西宮の激しくプレッシャーを浴びてボールを収められず、0-4と先行を許す。それでも桜木にダブルチームに行く分だけ外が空くのを見逃さずに狩俣昌也が3ポイントシュートを決めると、桜木は巧みにファウルを誘って、開始2分20秒で5つのファウルを得て早々にボーナススローを獲得する。
接触があれば即座にコールするジャッジの基準に助けられた部分もあったが、西宮の桜木対策を逆手に取り、この次点で西宮は谷口淳と坂井レオの日本人4番が揃って個人2つのファウルトラブルとなり、桜木対策は破綻してしまった。それでも大塚勇人と道原紀晃、ドゥレイロン・バーンズの3ポイントシュート連発、谷直樹のバスケット・カウントが飛び出し、19-20と1点ビハインドで喰らい付いて第1クォーターを終えた。
しかし、ともにオン・ザ・コート数が「2」となった第2クォーターからは三河のワンサイドゲームに。ダニエル・オルトンとアイザック・バッツの2人でインサイドに圧力をかける三河に対して、西宮はドゥレイロン・バーンズがサイズ不足で、ビッグセンターのキャメロン・リドリーはこの試合が西宮でのデビュー戦、しかも大ケガからの復帰戦とあって連携も試合勘も整わず対抗できない。
西宮はアウトサイドのシュートに活路を見いだそうとするも、第1クォーターに4本の3ポイントシュートを決めた後はきっちりとケアされて得点が止まった。こうして三河が第2クォーターを21-13として抜け出すと、第3クォーターもインサイドの優位を強調して26-14と圧倒する。
ディフェンスとリバウンド、隙のない戦いぶり
67-46と大差がついて始まった最終クォーターも三河は緩みを見せない。タイムシェアしながらも西宮に付け入る隙を与えずに86-65で完勝した。
この試合で金丸晃輔はリーグ通算5000得点を記録。前半2得点と当たりが来なかったが、後半に固め打ちを見せ、終わってみればゲームハイの19得点。それでも金丸は勝因を「ディフェンスとリバウンド」と語る。「ゲームの中で良い時も悪い時もあるので、良い時はドンドン行けばいいと思うんですが、悪い時は集中力切らさずディフェンスを抜かないことです」と、隙のない戦いぶりの秘訣を語っている。
西宮はアグレッシブさが空回りする結果に。ターンオーバーからの得点では三河の10に対して18と上回り、トランジションオフェンスという持ち味は発揮した。それでも三河の2点シュートの成功率は65.8%、ペイントエリアで42得点を奪われており、インサイドをどう守るかが大きな課題となっている。ただ激しく当たるだけでは今日の二の舞になるだろう。明日17時5分開始の第2戦でどこまで対策できるか、チームの総合力が問われる。