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年々古びていくキャブズ、進化するウォリアーズ

昨年末、クリスマスゲームという全米が注目する舞台でウォリアーズとキャバリアーズは対戦しているが、この時はステフィン・カリーやアイザイア・トーマスが欠場していた。それから約3週間、レギュラーシーズン最後の顔合わせとなった15日の対戦では役者が揃ったのだが、結果として『2強の激突』と呼ぶに相応しい展開にはならなかった。

両チームともライバル意識をむき出しにし、NBAのトッププレーヤーが一つのボールを巡り激しくぶつかり合う熱戦となったのだが、ここで露呈したのは両者の『力の差』だ。今日の試合展開を見せられては、ファイナルで4年連続となるこのカードが実現しても、万に一つもキャブズに勝ち目はないように見える。

この3シーズン半、ウォリアーズは役者を入れ替えながらチームを進化させている。ケビン・デュラントの獲得が決定的に大きいことは言うまでもない。対するキャブズは、カイリー・アービングの穴を埋められない。レブロン・ジェームズに衰えは見えないが、それでもチームが年々古びてきていることは、対戦相手がウォリアーズとなると隠しきれない。

キャブズのホームで、第3クォーター途中までほとんどの時間をキャブズがリードする展開ではあったが、彼らが主導権を握っていたかと言えばそうではなかった。ウォリアーズは終始余裕があった。

Kevin Durant and LeBron James went back and forth in the @warriors x @cavs battle at the Q! pic.twitter.com/CtmGw3ADk4

— NBA (@NBA) 2018年1月16日

カリーとデュラント抜きの時間帯でもぎ取った勝利

今回の試合、カギになったのは第4クォーターの立ち上がりだ。ウォリアーズはデュラントとカリーの2人を同時にベンチに下げた。1ポゼッション差で推移するゲームにおいて、勝負どころを前にエースを休ませる時間帯──と思ったのはキャブズだけ。エースの2人を欠くラインナップで、ウォリアーズはキャブズを圧倒したのだ。

キャブズは慌ててレブロンをコートに戻すが、その最初のプレーでレブロンが狙ったシュートをデイビッド・ウェストが叩き落す。勝負どころで集中力の入ったウォリアーズは、第3クォーターまでとは別のチームだった。大きな点差が開いたわけではないが、ウォリアーズは攻守ともにチームでデザインしたプレーを着実に遂行し、キャブズは後手に回った。

最終クォーターが始まってすぐにアイザイア・トーマスの得点で93-93と並んだが、その6分後には105-97と再び離されていた。残り時間と点差だけを考えれば、まだキャブズには勝機があるはずだが、休養十分のカリーとデュラントがコートに戻って来たのはこの時だ。レブロンがなんとか見せ場を作ろうと奮闘し、カリーのレイアップをブロックしてアリーナを沸かせるが、敗戦へと傾いていく流れは変えられない。

カリーとのピック&ロールでフリーになったグリーンに対し、レブロンはゴールを空けることを分かっていながら前に出ざるを得ない。グリーンは余裕を持ってレブロンの背後のスペースにパスを送り、アンドレ・イグダーラがアリウープを叩き込んで118-104。キャブズは主力を下げて『降参』した。

これでレギュラーシーズンの同カードはウォリアーズの2戦全勝という結果に。キャブズにとっては、厳しい現実を突き付けられる結果となった。

Steph??Draymond??Iggy!#DubNation pic.twitter.com/LQcKKxC6S5

— NBA (@NBA) 2018年1月16日