バスケ男子日本代表が再始動「オールスターは昨日まで」の一喝で『本気モード』に

2018/01/16
日本代表
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文・写真=古後登志夫

中学生プレーヤー田中力&新戦力の渡辺飛勇に注目

Bリーグオールスターから一夜明けた昨日、熊本で今度は男子日本代表の合宿が行われた。日本代表選手の多くがオールスターに参加しており、それ以外の選手が熊本に乗り込む形で15日から17日まで、3日間のスケジュールで代表強化が行われる。

現在、日本代表はワールドカップ1次予選の真っ最中。昨年11月、ホームのフィリピン戦とアウェーのオーストラリア戦を落とし連敗スタートとなったAKATSUKI FIVEはすでに崖っぷちに立たされている。次の2試合、2月22日のチャイニーズ・タイペイ戦(横浜国際プール)と25日のフィリピン戦(アウェー)まで時間がない。

練習開始の段階では選手の多くがリラックスモードだったが、しばらくすると代表ヘッドコーチのフリオ・ラマスがプレーを中断して「オールスターは昨日までだ」と選手たちを一喝。ここから雰囲気は一変した。

若く粗削りなタレントが日本代表を刺激する

注目を集めたのは前回に引き続き代表候補に入った中学生の田中力と、ポートランド大1年生の渡辺飛勇(ヒュー・ホグランド)。田中は中学生ながら物怖じすることなく、1on1の練習となれば相手が一回り年上で経験抱負な選手であっても果敢に挑みかかった。ラマスが選手たちを一喝したのも、比江島慎が田中に1on1でブチ抜かれたのが発端だった。ある意味、田中が代表選手たちを『本気モード』に切り替えたとも言える。

そして初招集となった19歳の渡辺は、207cmという長身のインパクトもあるが、さらに並外れたジャンプ力も備えており、挨拶がわりの豪快ダンクで報道陣をどよめかせた。ただ、まだ『素材』であり、サイズとアスリート能力はすごくても、技術やIQはフレッシュマンのレベルで、経験抱負な太田敦也や永吉佑也とのマッチアップでは歯が立たない。それでも、「ダンクとリバウンドならすでに代表クラス」というだけで、その魅力は揺らがない。

2人ともまだ若く、代表の戦力として認められるまでにはまだ相応の時間を要するだろう。それでも、日本にこれまでいなかった類のタレントを擁したことは、今後に向けて非常に楽しみな要素。彼らの存在は、将来ではなく『今』を戦う代表選手への刺激になってもいる。

「今はチャイニーズ・タイペイとの試合だけに集中」

指揮官のフリオ・ラマスはこう語る「特に今はチャイニーズ・タイペイとの試合だけに集中しています。現時点ではライバルよりも自分たちの評価すべき部分や足りない部分を見ている。3回目のキャンプからは対戦相手の予想や対策をやっていく」

11月の時点で「チームを強くする魔法はない。積み上げていくしかない」と断言していた指揮官は、その言葉通りに強化を積み重ねている。2月22日の横浜国際プールで、どこまでの積み上げを見せてくれるか。間もなく再開となるBリーグとともに、日本代表に注目したい。