「意義のあることをするために生まれてきた」
ウィザーズのジョン・ウォールは先日、2300個の医療用マスクと600食以上の食事を2つの病院へ寄付し、新型コロナウイルスのパンデミックとの戦いで最前線に立つ医師や看護師をねぎらった。
ウォールが選んだ2つの病院、ワシントンDCの『MedStar Washington Hospital Center』とノースカロライナ州の『UNC Rex Hospital』は彼にとって特別の意味を持つ。ウォールは昨年12月に母親を乳がんで亡くしたが、母親が治療の大部分を受けていたのが前者の病院であり、最後の日々を過ごしたのが後者の病院だった。
今回の寄付はウォール本人ではなく、彼の母親の名前で届けられている。
ウォール自身は、2つの病院の医師や看護師とビデオチャットを通して直接、激励と感謝の言葉を伝えた。
「素晴らしい仕事をしてくださってる方々へ直接お礼を言いたかった。母への追悼の意味を込めマスクを寄付できてうれしい。何度も抗がん剤治療を受けた母に対する、皆さんのサポートには心から感謝しているんだ。そして、新型コロナウイルスと戦ってくれてありがとう。これからも素晴らしい仕事を続けてください」
ウォールは若い頃に父親もがんで亡くしており、母親と兄弟に支えられて育った。幼い頃から母親から大きな影響を受けて育ってきたウォールは、慈善活動に積極的になったのは彼女のおかげだと自負している。
「僕は何か意義のあることをするために生まれてきたと思っている。プロとしてバスケットボールをプレーできて幸せだけど、一番の目標は人として成長することで、それは母親からも常に言われて育った。『人々があなたを選手としてどう思うかは大事じゃない。必ず一人の人間として見てくれるから』とね」