写真=Getty Images

2年目のチーム改革を機に強力デュオが誕生、今に至る

ラプターズと言えば、デマー・デローザンとカイル・ラウリーのデュオが看板だ。過去4シーズン続けてプレーオフに進出し、2014年から3年続けてディビジョンタイトル獲得にチームを導いた強力デュオは、東カンファレンス、いやNBA全体を見渡しても名コンビという評価を得ている。

デローザンは先日、映画『Bad Boy』のポスターにラウリーとの顔を合成させた写真がプリントされたパーカーを着て会場入りするほど。コート内外で、自他ともに認める親友関係を築いている。

Bad Boys of The North!

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しかし、ラウリーがラプターズに加入した2012-13シーズンに話を遡ると、2人の関係性は今と真逆だった。デローザンは、『ESPN』のエイドリアン・ウォジナロウスキー記者のポッドキャスト番組『The Woj Pod』に出演した際、「カイルとの1年目、彼とは一切話もしなかった。一言も会話しなかった。一緒に出かけたこともなかったし、食事したこともなかった。隣同士に座ることもなかったよ。本当に何の交流もなかった。電話番号も知らなかったしね」と語った。

今の2人を見ると信じられない話だが、1年目はお互い必要以上に距離を取っていた。その関係が変わり始めたのは、2013-14シーズンだった。ラプターズは、当時の主力だったルディ・ゲイをキングスにトレードする思い切ったプランを実行し、デローザン、ラウリー、ヨナス・バランチュナス中心のチームに舵を切った。このプランが功を奏し、ラプターズは同シーズンから4年連続してプレーオフ進出。今シーズンも間違いなくポストシーズンには駒を進められる位置につけている。

今では切っても切り離せない友情を手にした2人にまつわる、実に興味深いエピソードだ。