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「それって、すごく悲しいことだと思う」

バックスのトニー・スネルは、まだ26歳ながら昔気質の性格で、現代では当たり前になっていることも、そのまま受け入れないタイプのようだ。『Milwaukee Journal Sentinel』の取材に対し、こんなことを語っている。

「ロッカールームに入ると、みんな下を向いてスマホの画面に見入っている。いつだってそうだ。顔を上げているのは僕だけ。それって、すごく悲しいことだと思うんだけどね。全員が下を向いて歩いて、周りに気を配ろうともしない。テクノロジーなんて最低だと僕は思うね」

ソーシャルメディアの全盛も、スネルはお気に召さないようだ。「なんでもかんでも投稿する。これが新時代って言うなら好きじゃない。僕はプライベートを保ちたい。SNSがみんなをダメにしている、なんて言うと40歳ぐらいに感じるけど、僕は依存していないだけ。携帯もBlackBerryを愛用しているしね」

試合前にどう過ごそうと、それぞれ選手の勝手だ。しかし、集中力が求められるNBAの試合前に、スマートフォンの画面で小さい字を見つめ続けるのは良くない、という指摘もある。ウォリアーズのクレイ・トンプソンは、母親からの助言もあり、試合前には新聞を読んでリラックスしているという。

ソーシャルメディアは選手とファンの距離を縮められる便利なツールである反面、スネルの指摘どおり、現実世界よりネットの世界の方ばかり気にしてしまう側面がある代物と言えるかもしれない。