「この場にいなければ味わえない経験をたくさんした」
トヨタ自動車アンテロープスは先日、水島沙紀の現役引退を発表した。
171cmの水島はガード兼フォワードとしてトヨタで6年間プレーした。特にビッグマッチの勝負どころでは、一度入り出したら止まらない3ポイントシュートを武器に、何度もチームを救ってきた。
水島は桜花学園で渡嘉敷来夢(JX-ENEOSサンフラワーズ)らとともに高校3冠を果たし、東京学芸大に進学した。当時の東京学芸大は関東大学2部で、1部昇格を目指していたが昇格はできず入替戦に出場する目標も果たせなかった。
そして「大学で勝てなかったことでもう一度、上の世界でやりたいという気持ちが出てきました。そこでトヨタから声をかけていただき、Wリーグでやろうと決意しました」との理由で2014年にトヨタに入団して以降、チームの中心選手として活躍した。
また2017年のアジアカップには日本代表として出場。A代表としては初めての国際大会だったが、シューティングガードとしてローテーションの一角に入り、チームの勝利に貢献した。そして、オーストラリアとの決勝戦では7本の3ポイントシュートを含む26得点を挙げ、アジア3連覇の立役者となった。
今シーズンは平均8.9得点、3.6リバウンド、2.4アシストを記録し、レギュラーシーズン16試合のすべてに出場してチームの主力として戦っていた。
水島はクラブを通してコメントを発表している。「いつもたくさんの応援をありがとうございます。2019-20シーズンをもって現役引退します。特に変則的で慣れないリーグ戦で、最後は感染症の影響により残念な終わり方になってしまいましたが私にとっては悔いのない1年間でした。そしてあっという間の6年間でこの場にいなければ味わえない経験をたくさんさせていただきました」
「どんな時も支え応援してくださったファンの皆様にはとても感謝しています! 最後まで戦えなかったことが少し心残りではありますが今まで沢山の応援ありがとうございました! これからは皆さんと一緒にアンテロープスを応援したいと思います! 会場でお会いすることを楽しみにしています!」