多嶋朝飛

「僕ら選手とファンの皆さんで送ることができたら良かった」

レバンガ北海道では今オフ、長くチームを支えた2人の主力が現役引退を迎える。クラブの象徴として誰よりも大きな責任を背負ってきた折茂武彦。ポイントガードとして、またムードメーカーとしてチームを支えた松島良豪。長く一緒にプレーしてきた『戦友』への思いを多嶋朝飛はこう語る。

「プロ選手はずっと同じチームでいられるかどうか分かりません。選手として契約をもらうことはBリーグになってすごくシビアになり、その中でこの数年間の苦しい時期を折茂さんもマツ(松島)もともに過ごしてきた仲間ですから、やっぱり寂しいです」

「折茂さんとは7年間一緒にやってきました。僕がレバンガに来た時には40歳を超えていて、それで現役をやれるのはすごいと思ったのを覚えています。年齢を重ねて来て、毎試合で30得点できるかと言えばできないし、ディフェンスで40分間足が動くかと言えば思うようには動かないと思うんですけど、折茂さんが試合に出ることで折茂さんがオフェンスの起点となって何かを作り上げられる、それをずっと保ち続けられたのはすごい力だとずっと思ってやってきました」

「マツとは5年間一緒にやったんですけど、今シーズンを除いてチームにポイントガードが2人しかいない状況も多くて。なので練習もすごくタフでしたし、試合でもお互い負けん気を出してやれるタイプだったので、すごく刺激をもらっていました。マツの良さは僕も理解していて、お互いの役割を理解した上でチームのためにどうするかを考えていけるのはすごく良かったです。今シーズンもチームとして調子が良かった時はマツと2ガードで出ることも多くて、久しぶりに千葉ジェッツに勝ったり、そういうゲームを2人で体現できたのはすごく良かったですね」

本来であれば、2人の功労者に対する花道を作って送り出したかったが、シーズンが中止になってしまった現状ではそれもできない。「シーズンを最後までやって僕ら選手とファンの皆さんで折茂さんとマツを送ることができたら良かったんですけど。こういう形で終わってしまったことにすごく寂しさがあります」と多嶋も率直な気持ちを語る。

それでも、彼らそれぞれの功績が消えてなくなるわけではない。いずれ折茂と松島の2人が、残るチームメートとファンに対して、引退に際しての言葉を直接発する機会は訪れるに違いない。