ステフィン・カリー

 「我々には互いに助け合う責任がある」

ウォリアーズのステフィン・カリーは『Time』にエッセイを寄稿し、自分が新型コロナウイルスの検査を受けた最初のNBA選手だったことを明かした。

カリーに発熱の症状が出たのは3月6日、4カ月ぶりに復帰したラプターズ戦の翌日で、ちょうど新型コロナウイルスのリーグへの影響がささやかれ始めた頃だった。

「最初に頭に浮かんだのは『感染の可能性はどれくらいあるんだろう? 本当に感染するのだろうか?』ということだった。2度の手術をし、何カ月も復帰を待ちわびていたので、とにかくプレーがしたかったんだ。しかし、得体の知れないウイルスに危険を感じ、私は大切な人たち、妻や子どもたち、チームメートやファンを守るために寝室にこもることにしたんだ」

「私は新型コロナウイルスの検査を受けた最初のNBA選手だ。幸い結果は陰性だった。しかし、私はこの経験から大きなショックを受けた。私は幸運にもNBA選手という仕事をしているので、パンデミックの最中にあるこの国の家族を悩ませている、失業や食糧不足、住宅などの問題について心配しなくて済んでいる。私のリソースを全て使い、妻と築いてきたたプラットホームの力を最大限利用して、援助が必要な人々の役に立つことはできないだろうか? 我々には互いに助け合う責任がある」

カリー夫妻は『Eat・Learn・Play・Foundation』を通じて食事100万食を学校閉鎖の影響を受けているオークランドの家族に届けることを約束した。また、今後数カ月間オークランドの住民へ毎週30万食の食事を提供する予定だ。

カリーは最後に、皆で団結しこの危機を乗り越えようとエッセイを締めくくった。

「今回の危機は、我々が協力し一つになれるまたとない機会だ。世界の未来は私達が次に何をするかによって決まる。献血や地元のフードバンクへの寄付、近所の高齢者を訪問したり、不要不急の外出を控えるなど、危機の際にはこのような小さな行いが最終的に大きな違いを生み出すんだ」